空き家の解体費用と補助金|政令市20市の除却補助一覧(2026年度)

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空き家の解体費用と、政令市の解体(除却)補助金を確かめるイメージ

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※2026年10月時点の情報です。

相続した空き家を解体するときは、費用の見積もり、市の補助、解体後の固定資産税をあわせて考えます。この記事では、政令市20市の解体(除却)補助を各市の公式ページで確かめた結果と、申請の順番、税金の注意点を整理します。

結論:空き家の解体費用と補助は、どう確かめればいい?

この記事で確かめたことは、次のとおりです。

  • 解体費用:国や自治体が「構造別の相場」として公表した資料は、今回の調査では見つかりませんでした。東急リバブルの解説(2026年5月13日更新)では、木造は坪4万円程度、30坪で120万円前後としています。実際の額は見積もりで確かめます
  • 補助:政令市20市のうち20市を2026年10月に確認しました。空き家などの解体に使える補助を確かめられたのは19市で、さいたま市は確認できませんでした。上限は20万円(千葉市など)から200万円(堺市の新湊地区など)までです
  • 受付:札幌市・千葉市・新潟市は2026年度の受付を終えています。静岡市は当初予算分の受付を終え、12月中旬を目途に今後の受付を案内するとしています
  • 順番:補助を確かめた19市すべての制度で、補助の手続き(交付決定など)より前に解体業者と契約したり、着工したりすると、補助の対象外になります
  • 税金:解体して更地にすると住宅用地特例が外れ、土地の固定資産税が上がる場合があります
この記事の目次
  1. 解体費用は、構造別にいくらが目安?
  2. 政令市20市の解体(除却)補助は?2026年度の一覧
  3. 補助の対象になるのは、どんな空き家?
  4. 申請は、どの順番で進める?
  5. 解体すると、土地の固定資産税はどう変わる?
  6. 解体する前に、売却や税金の特例と比べるには?
  7. 相談先はどこ?
  8. よくある質問
  9. 出典

解体費用は、構造別にいくらが目安?

この章のポイント

  • 構造別の相場を示す公的資料は見つからなかった
  • 東急リバブルの解説では木造は坪4万円程度
  • 市の補助の単価は相場ではなく、補助額の計算用

今回調べた範囲では、国や自治体が「構造別の解体費用の相場」として公表した資料は見つかりませんでした。そのため、民間の解説記事に載っている目安と、市が補助額の計算に使っている単価を、性格の違うものとして分けて示します。

民間の解説記事の目安(例)

東急リバブルの解説記事(2026年5月13日更新)は、構造別の解体費用の目安を次のように示しています(2026年10月27日確認)。

構造東急リバブルの解説記事の目安
木造4万円/坪程度
鉄骨造6万円/坪程度
鉄筋コンクリート造7万円/坪程度

数字の読み方

この記事は、数字の根拠となる調査やデータを示していません。税込・税抜の記載もなく、坪単価にどこまでの工事が含まれるかも書かれていません。

相場の代表値ではなく、不動産会社の解説に載っている一つの例として見てください。

木造30坪の場合の計算例

東急リバブルの記事は、30坪の木造家屋の解体費用を「120万円前後」としています。これは坪4万円程度×30坪にあたる数字です。

実際の見積もりは、次のような条件で変わります。

  • 重機が入れるか(前面道路の幅、隣家との距離、前面道路との高低差)
  • 塀・門・車庫・庭木など、建物以外に撤去するものの量
  • 家財が残っているか(家財の処分費の扱いは市によって違います。後述)
  • アスベストを含む建材の有無

市が補助額の計算に使う単価

市の補助では、工事費とは別に「面積×単価」で上限を計算する制度があります。これは補助額を決めるための単価で、市のページでも解体費用の相場としては説明されていません。

国が定める標準除却費(札幌市・相模原市・広島市・熊本市が使用)

木造36,000円、非木造51,000円

国土交通事務次官通知「令和8年度における住宅局所管事業に係る標準建設費等について」(2026年4月7日)で、除却工事費の1㎡あたりの上限として定められた額です(島根県が掲載した通知で確認)。令和7年度の通知では木造33,000円、非木造47,000円でした。札幌市・広島市は「国が定める標準除却費」、相模原市は「令和8年度の標準除却費」として掲載

大阪市(狭あい道路沿道老朽住宅除却促進制度)

27,000円/㎡

重点対策地区の一部エリアは戸建17,000円/㎡、集合住宅15,000円/㎡

川崎市(住宅等不燃化推進事業)

延べ面積×20,000円

工事請負契約額と比べて低いほうの2/3を補助(要綱)

北九州市(老朽空き家等除却促進事業)

重機解体15,000円/㎡、手壊し解体24,000円/㎡

面積基準単価として掲載

堺市(老朽木造住宅除却補助)

延床面積×8,000円

3つの算定額のうちの1つ(リーフレット)

自治体の試算ツールで概算を見る方法もあります

神戸市と相模原市は、株式会社クラッソーネと連携し、解体費用と土地の売却額の概算を出せるWebサービス(すまいの終活ナビ)を市のページで紹介しています。神戸市のページは、過去の解体費用のデータに基づいて一般的な費用を算出するものだと説明しています。

神戸市のページでは、次の費用は試算に含まれないとしています。

  • 外構工事の費用(石積み、車庫、フェンスなどの撤去)
  • 隣の家の壁の補修
  • アスベストの除去
  • 前面道路との高低差などで機材の搬入が難しい場合の割増

相模原市のページも、立地や接道の状況で解体費用が大幅に高くなる場合があると注意しています。見積もりは複数の業者から同じ条件で取り、何が含まれる金額かを確かめてください。

解体費用は、売却するときの税金の計算にも関わります。解体するか、古家付きのまま売るかの最終的な判断は、税理士などに相談してください。

政令市20市の解体(除却)補助は?2026年度の一覧

この章のポイント

  • 20市のうち20市を2026年10月に確認
  • 補助を確かめられたのは19市。さいたま市は確認できず
  • 札幌・千葉・新潟は2026年度の受付を終了

各市の公式ページ・要綱・チラシを2026年10月27日に開き、確認できた内容だけを載せています。ページに年度の記載がない市は、そのとおり書いています。受付状況は日々変わるため、申請の前に市の窓口で確かめてください。

上限額と受付状況の早見表

市上限額/受付状況(2026年10月27日確認)
札幌市50万円/2026年度の受付期間(9月30日まで)は終了
仙台市50万円/12月28日まで(予算額に達した時点で終了)
さいたま市空き家の解体を補助する制度を確認できなかった
千葉市20万円(密集住宅市街地は30万円)/耐震性の低い住宅の除却補助。今年度の受付は終了
横浜市旧耐震50万円、新耐震20万円(非課税世帯40万円)/12月28日まで
川崎市100万円(不燃化重点対策地区のみ)/ページに受付期間の記載なし
相模原市50万円(非課税世帯は80万円)/事前調査は10月末日、交付申請は11月末日まで
新潟市50万円(跡地活用タイプ。未接道地を購入する人向け)/2026年度分は受付終了
静岡市100万円/当初予算分は受付終了。12月中旬を目途に今後の受付を案内予定
浜松市50万円/事前相談は12月25日必着(申請は先着20名)
名古屋市40万円(評価125点以上は80万円)/先着順で予算額に達し次第終了
京都市60万円/予算がなくなり次第終了(受付期間の記載なし)
大阪市戸建105万円(重点対策地区は170万円など)/12月28日まで
堺市200万円/棟(新湊地区のみ)/受付期間の記載なし
神戸市60万円(一部の寄宿舎・共同住宅は最大100万円)/2027年1月12日まで(9月末時点で予算の64%)
岡山市60万円/12月18日まで(予算に達し次第終了)
広島市50万円/申込期間は5月15日〜29日。予定件数に達しない場合は6月1日から先着順
北九州市30万円/棟/判定依頼は12月21日、交付申請は12月28日まで
福岡市30万円(耐震性の低い木造戸建ての除却)/ページに受付終了日の記載なし
熊本市40万円/12月28日まで(予算がなくなり次第終了)

政令市20市のうち20市を2026年10月に確認しました(各市の公式ページを2026年10月27日に開いて確認)。空き家などの解体に使える補助を確かめられたのは19市です。ページや資料で令和8年度(2026年度)と確かめられなかった市は、川崎市・名古屋市・京都市・福岡市の4市です。

市ごとの制度の詳しい内容

対象・補助額・受付期間・事前相談・契約の時期を、地域ごとにまとめました。タップすると開きます。

北海道・東北・関東(札幌市〜相模原市の7市)

札幌市

  • 制度:令和8年度札幌市危険空家等除却補助制度(通常型)
  • 年度:令和8年度(ページに明記。2026年9月4日更新)
  • 対象:市の事前確認で「危険空家等」と判定された空き家を全部除却し、更地にする工事。申請は個人のみ(法人は不可)。建物所有者には相続人を含む
  • 補助額:除却工事費×1/3、標準除却費×延べ面積×8/10、上限50万円のうち最も低い額
  • 受付:2026年5月15日〜9月30日(事前確認の依頼は9月16日まで)。2026年度の受付期間は終了
  • 事前確認:必要。結果は書類提出から約2週間
  • 契約:交付決定前に契約した工事は対象外
  • 補足:跡地を地域に無償で貸すなどの「地域連携型」(上限150万円)は、2026年度は原則として協議・相談のみの受付
  • 公式ページ:札幌市の案内(確認日:2026-10-27)

仙台市

  • 制度:令和8年度仙台市特定空家等除却促進補助事業
  • 年度:令和8年度(ページに明記。2026年4月28日更新)
  • 対象:空家法の特定空家等で、助言・指導または勧告の対象になっていて、命令が実施されていないもの。所有者(法定相続人を含む)か、所有者の同意を得た人。法人は不可
  • 補助額:対象経費の1/3、上限50万円
  • 受付:2026年5月11日〜12月28日(予算額に達した時点で終了)
  • 事前の判定:特定空家等と判定されていない場合は、判定の依頼が必要(約3週間)
  • 着工:交付決定前に着工すると対象外。工事は2月末日までに完了
  • 公式ページ:仙台市の案内(確認日:2026-10-27)

さいたま市

  • 空き家の解体を補助する制度:確認できなかった(市の「空き家等は適正に管理する必要があります」のページ(2026年9月28日更新)に、解体の補助の記載なし)
  • 参考:耐震補強等助成事業(戸建住宅の建替え工事)は、旧耐震の戸建てを除却して同じ敷地に建て替える工事が対象で、解体だけでは対象外。令和8年度の申請受付は終了(2026年10月23日更新)
  • 公式ページ:さいたま市の空き家のページ/建替え工事の助成(確認日:2026-10-27)

千葉市

  • 制度:住宅の除却費補助制度(耐震性の低い住宅の除却。空き家に限らない)
  • 年度:ページに年度の表記はないが、受付期間は令和8年5月1日〜8月31日(2026年9月2日更新)
  • 対象:1981年5月31日以前に設計・建設され、耐震診断で倒壊の危険性が高いとされた住宅の全部を除却する工事。申請者が自ら所有していること
  • 補助額:工事費(税抜)の23%、上限20万円(密集住宅市街地は30万円)
  • 受付:今年度の受付は終了
  • 着工:申請前に着手すると対象外
  • 補足:空き家を除却した土地の固定資産税等の減免制度(2026年8月1日施行)もある。千葉市の案内(確認日:2026-10-27)
  • 公式ページ:千葉市の案内(確認日:2026-10-27)

横浜市

  • 制度:住宅除却補助制度(空き家に限らない)
  • 年度:令和8年度(2026年4月2日更新)
  • 対象:2000年5月末以前に新築工事に着手し、耐震性チェックで耐震性が低いと判断された建築物。法人は不可
  • 補助額:補助上限額、面積限度額、補助対象工事費のうち最も低い額(旧耐震の区分では面積限度額=21,800円×延床面積×1/3。面積限度単価は市が毎年度算出)
  • 上限:旧耐震(1981年5月末以前)50万円。新耐震(1981年6月〜2000年5月末)は一般世帯20万円、非課税世帯40万円
  • 受付:2026年4月1日〜12月28日(予算の都合で早く締め切る場合あり)。完了報告は2027年2月末まで
  • 事前:耐震性チェックが必要(市の耐震診断は10月末までに申込み)。特定空家の場合は事前相談票を提出
  • 契約:交付決定通知書を受け取る前の契約・着工はできない
  • 公式ページ:横浜市の案内(確認日:2026-10-27)

川崎市

  • 制度:住宅等不燃化推進事業(老朽建築物の解体・除却工事)
  • 年度:ページに年度の表記なし。要綱は2026年4月1日施行の改正版(ページは2026年4月1日更新)
  • 対象地区:不燃化重点対策地区(小田周辺地区・幸町周辺地区)
  • 対象:1981年5月31日以前に着工した建築物、または2階建て以下・延べ面積500㎡以内で耐用年数(木造22年、鉄骨造34年)を過ぎた木造・鉄骨造の建築物など(要綱)
  • 補助額:工事請負契約額と、延べ面積×20,000円の低いほうの2/3。上限100万円(要綱)
  • 申請者:個人のみ(2026年4月の見直しで法人は対象外に)
  • 受付:ページに受付期間の記載なし
  • 着工:工事着手前に補助対象確認を受ける(確認前に着手した工事は対象外)
  • 公式ページ:川崎市の案内(確認日:2026-10-27)

相模原市

  • 制度:相模原市危険な老朽空き家等除却費補助金
  • 年度:令和8年度の標準除却費を掲載(2026年6月10日更新)
  • 対象:2000年5月31日以前に建築確認済証を取得した、市内の個人所有の戸建て住宅で、1年以上居住していないもの。倒れる危険性がとても高い、または建築基準法上の道路に2m以上接していない敷地にあるもの(市のチラシ)
  • 申請者:所有者または相続人。法人は不可
  • 補助額:補助率1/2。国の標準除却費(令和8年度は木造36,000円・非木造51,000円)と床面積を使って算定
  • 上限:50万円(申請者と世帯員全員が非課税なら80万円)
  • 受付:事前調査の申込は10月末日、交付申請は11月末日まで(予算に達し次第終了)
  • 契約:交付決定前に工事契約を結ぶと対象外
  • 公式ページ:相模原市の案内(確認日:2026-10-27)
中部(新潟市〜名古屋市の4市)

新潟市

  • 制度:新潟市空き家活用推進事業(跡地活用タイプなど)
  • 年度:令和8年度(2026年9月4日更新)
  • 申請者:跡地活用タイプは、未接道地(建築基準法の道路に接する長さが2m未満の土地、道路に接していない土地など)を購入する人が申請する
  • 対象:未接道地の購入費と、その土地にある空き家の解体費(外構を含む)。解体費だけを申請する場合は、交付申請の日から遡って1年以内に申請者等が購入した空き家に限られる。購入した人向けの制度のため、相続した家を相続人が自分で解体する場合には使えない。法人は未接道地の購入費が対象外
  • 補助額:1/3、上限50万円
  • 受付:2026年4月20日から先着順。予算上限に達したため、2026年度分の受付は終了(2026年8月28日付)
  • 契約:交付決定前に実施した事業は原則として対象外
  • 補足:木造住宅耐震改修工事等補助制度(除却工事)は、いま住んでいる住宅の除却が対象
  • 公式ページ:新潟市の案内(確認日:2026-10-27)

静岡市

  • 制度:空き家建替え促進事業補助金(耐震性のない空き家の解体(除却)費用補助)
  • 年度:令和8年度(2026年10月14日更新)
  • 対象:1年以上居住・使用されていない一戸建てで、耐震診断で倒壊のおそれがあると判断されたもの。所有者等(相続人を含む)。法人は不可
  • 補助額:母屋部分の解体費用の1/2以内、上限100万円
  • 受付:令和8年度の当初予算分は終了。補正予算の議決後、12月中旬を目途に今後の受付を案内する予定(今年度は補助を受けられない場合もあるとしている)
  • 着工:交付決定前に着工すると対象外。工事完了書類の提出は2027年1月31日まで
  • 公式ページ:静岡市の案内(確認日:2026-10-27)

浜松市

  • 制度:浜松市空家等除却促進事業費補助金
  • 年度:令和8年度(申請の手引きの名称。ページは2026年4月1日更新)
  • 対象:1981年5月31日以前に建築(確認)された一戸建て。相続・遺贈が2022年12月31日以前。申請日から過去1年間空き家。(公社)全日本不動産協会静岡県本部が取引(売却)不可能と判断したもの
  • 申請者:所有者・共有者はすべて個人(法人は不可)。相続人または受遺者が所有者・共有者として登記されていること
  • 補助額:解体費用の1/3、上限50万円
  • 受付:事前相談は2026年4月20日〜12月25日(必着、先着順の仮受付)。申請は先着20名
  • 事前相談:必須
  • 契約:交付決定前の契約・着工は対象外(申請の手引き)
  • 公式ページ:浜松市の案内(確認日:2026-10-27)

名古屋市

  • 制度:名古屋市老朽危険空家等除却費補助金
  • 年度:ページ本文と概要チラシに年度の記載なし(チラシのファイル名は「r8」。ページは2026年8月19日更新)
  • 対象:市が「特定空家等」と判断し、市職員の現地調査による評価が75点以上の家屋。法人は不可
  • 補助額:75点以上は除却工事費の1/3(上限40万円)、125点以上は2/3(上限80万円)
  • 受付:先着順で、予算額に達し次第終了(ページに現在の受付状況の記載なし)
  • 事前:相談の来所は事前予約制
  • 契約:交付決定前に契約・着工すると対象外。工事と手続きは交付決定年度の2月末日まで
  • 対象外の費用:家財の撤去費用、樹木の伐採費など(概要チラシ)
  • 公式ページ:名古屋市の案内(確認日:2026-10-27)
近畿(京都市〜神戸市の4市)

京都市

  • 制度:防災まちづくり推進事業(老朽木造建築物除却事業)
  • 年度:ページに年度と受付期間の記載なし(2026年6月2日更新)。要綱は2025年8月1日施行の版
  • 対象:1981年6月1日に存在していた(工事中を含む)建築物で、原則として京町家でないもの。袋路に接する、幅員1.8m未満の道にのみ接する、建築基準法上の道路に接する部分が2m未満、などのいずれかに当たるもの
  • 補助額:1/2、上限60万円
  • 受付:予算がなくなり次第終了
  • 事前相談:早めの事前相談を呼びかけ(相談フォームあり)
  • 契約:交付決定通知を受けた日から、契約を含めて着手できる(要綱第10条)
  • 公式ページ:京都市の案内(確認日:2026-10-27)

大阪市

  • 制度:狭あい道路沿道老朽住宅除却促進制度
  • 年度:令和8年度(申請の手引きは「Ver.2026.04」。ページは2026年4月1日更新)
  • 対策地区:幅員4m未満の道路に面する、1950年(昭和25年)以前に建てられた木造住宅。補助は1/2以内。限度額は戸建105万円/戸、集合住宅80万円/戸
  • 重点対策地区:幅員6m未満の道路に面する、1981年5月31日以前に建てられた木造住宅。補助は4/5以内(一部エリアは2/3以内)。限度額は戸建170万円/戸、集合住宅125万円/戸(一部エリアは戸建100万円/棟、集合住宅200万円/棟)
  • 受付:2026年4月1日〜12月28日(予算状況で受付を停止・終了する場合あり)
  • 申請:工事の契約予定日の40日以上前(申請の手引き)。交付決定の通知は申請から40日以内(書類を直す期間を除く。申請の手引き)
  • 契約:交付決定通知を受けるまで契約しない。交付申請前に契約すると原則として対象外
  • 公式ページ:大阪市の案内(確認日:2026-10-27)

堺市

  • 制度:老朽木造住宅除却補助(新湊地区内に限る)
  • 年度:令和8年度(「令和8年度の受付を開始しました」。2026年4月13日更新)
  • 対象:堺区の新湊地区にある、1981年5月31日以前に建築された木造住宅
  • 補助額:除却費の2/3、延床面積×8,000円、限度額200万円/棟のうち最も低い額(リーフレット)
  • 受付:決まった期間の記載なし。予算に限りあり
  • 事前相談:任意(対象かどうか確かめるために推奨)
  • 契約:すでに工事の契約・着手をしている場合は対象外(リーフレット)
  • 公式ページ:堺市の案内(確認日:2026-10-27)

神戸市

  • 制度:老朽空家等解体補助
  • 年度:令和8年度(2026年10月1日更新)
  • 対象:1986年12月31日以前に建てられ、腐朽・破損のある空き家。個人・法人とも申請できる
  • 補助額:床面積に応じた額(30㎡未満20万円〜80㎡以上60万円)。3戸以上の寄宿舎・共同住宅で100㎡以上は70万〜100万円
  • 受付:2026年3月2日〜2027年1月12日。2026年9月末時点で予算上限額の64%。予算上限に達した時点で終了(先着順)
  • 事前:解体補助の窓口は予約制
  • 契約:補助の申請前に契約・着工したものは対象外
  • 補足:密集市街地建物除却事業とは併用できない
  • 公式ページ:神戸市の案内(確認日:2026-10-27)
中国・九州(岡山市〜熊本市の5市)

岡山市

  • 制度:空家等適正管理支援事業(除却)
  • 年度:令和8年度(パンフレット)
  • 対象:特定空家等(空家法第22条第2項の勧告を受けたものを除く)で、1年以上空き家になっているもの。所有者(個人)か、所有者の承諾を受けた個人
  • 補助額:工事等の金額の1/3、上限60万円(応急措置は上限10万円)
  • 受付:2026年5月1日〜12月18日(予算に達し次第終了)
  • 事前相談:「必ず事前相談にお越しください」とあり、予約制
  • 契約:除却等工事の契約は交付決定後(パンフレット)。施工は市内の業者
  • 公式ページ:岡山市の案内(確認日:2026-10-27)

広島市

  • 制度:老朽危険空家等除却補助制度
  • 年度:令和8年度(2026年5月8日の報道資料)
  • 対象:市内の戸建住宅(長屋、店舗等併用住宅を含む)で、腐朽・破損の程度が市の基準以上、かつ道路に近いなど通行人に危険が及ぶ可能性が高いもの
  • 補助額:除却工事費の1/3と、国が定める標準除却費(木造36,000円・非木造51,000円)×延べ面積×8/10の低いほう。上限50万円
  • 受付:申込期間は2026年5月15日〜29日(多数なら抽選)。予定件数(18件程度)に達しない場合は6月1日から先着順
  • 事前協議:申込書を出す前に、建築指導課と協議する(募集チラシ)
  • 契約:交付決定の前に除却工事の契約をしない。着手は交付決定の後。事業は2027年2月末日までに完了させる(募集チラシ)
  • 公式ページ:広島市の案内/令和8年度募集チラシ(確認日:2026-10-27)

北九州市

  • 制度:北九州市老朽空き家等除却促進事業
  • 年度:令和8年度(パンフレットの表題。ページは2026年6月10日更新)
  • 対象:原則として1981年5月以前に建築され、「市場流通が困難」と判定され、一定の危険度が認められる老朽空き家。所有者、その相続人、所有者の同意を得た人
  • 補助額:契約金額(家財処分費等を除く、税抜)と面積基準単価×延床面積の低いほうの1/3以内。上限30万円/棟
  • 受付:判定依頼申出書は2026年12月21日、交付申請書は12月28日締切(予算枠に達した時点で終了)
  • 事前の判定:必要(判定に1〜2か月程度)
  • 着工:交付決定通知書を受け取るまで着手できない。解体工事業者は市内の事業者に限る
  • 公式ページ:北九州市の案内(確認日:2026-10-27)

福岡市

  • 制度:福岡市木造戸建住宅耐震建替費等補助事業(除却工事)
  • 年度:本文に年度の記載なし(関連ファイル名は「R8」。2026年10月7日更新)
  • 対象:1981年5月31日以前に建築確認を得て着工した2階建て以下の木造戸建てで、耐震診断で倒壊する可能性が高いと判定されたもの。空き家は、相続・遺贈で取得して除却する場合(相続開始日から3年を経過する日の属する年の翌年3月まで)などが対象
  • 補助額:除却工事費の23%、上限30万円(延べ床面積×39,900円の23%以内)
  • 受付:予算に限りあり。申請は契約・着工のおおむね1か月前まで
  • 契約:工事請負契約は交付決定通知の後
  • 補足:市の「空き家の流通促進」のページ(2025年4月1日更新)には、解体の補助の記載なし
  • 公式ページ:福岡市の案内(確認日:2026-10-27)

熊本市

  • 制度:熊本市老朽空き家除却促進事業補助金
  • 年度:令和8年度(2026年8月26日更新)
  • 対象:1年以上使用の実態がない戸建ての空き家で、1981年5月31日以前に着工したもの、またはそれ以降の着工で相続・遺贈により取得し、構造別の築年数(木造22年以上、鉄骨造34年以上、レンガ・石・ブロック造38年以上、鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造47年以上)を満たすもの。法人所有は不可
  • 補助額:除却費(税抜)×8/10×2/3と、延べ床面積×単価(木造36,000円・非木造51,000円)×8/10×2/3の少ないほう。上限40万円
  • 受付:2026年4月13日〜12月28日(予算がなくなり次第終了)。募集は約80戸
  • 対象経費:敷地内にある動産(家財など)の除却・処分の費用も、補助の対象経費に含む(申請の手引き)
  • 着工:交付決定前に着手すると補助を受けられない。申請の手引きの流れでは、交付決定通知を受け取ってから解体業者と契約する
  • 公式ページ:熊本市の案内(確認日:2026-10-27)

工事費(税抜)120万円の場合、補助はいくらになる?

木造30坪(約99㎡)、工事費(税抜)120万円が補助対象経費と認められたと仮定し、各市の計算方法に当てはめた例です。対象の条件をすべて満たした場合の計算で、実際の補助額は市の審査で決まります。

市計算と補助額の例
札幌市120万円×1/3=40万円。99㎡×36,000円×8/10=約285万円、上限50万円と比べて最も低い40万円
仙台市120万円×1/3=40万円(上限50万円以内)で40万円
広島市120万円×1/3=40万円と、99㎡×36,000円×8/10=約285万円の低いほうで40万円
熊本市120万円×8/10×2/3=64万円が上限40万円を超えるため40万円
京都市120万円×1/2=60万円(上限60万円)で60万円
神戸市床面積80㎡以上の区分で60万円

この例では、補助を受けても工事費の半分以上が自己負担になります。家財の処分費を補助の対象外にしている市もあります。

補助の対象になるかどうかは、建物の状態や所有者の事情で変わります。相続や登記が絡む場合の最終的な判断は、司法書士などに相談してください。

補助の対象になるのは、どんな空き家?

この章のポイント

  • 市が「危険」と判定した空き家に限る制度がある
  • 狭い道沿い・密集市街地、耐震性で決める市もある
  • 建築年・相続の時期・法人かどうかも確かめる

19市の制度を並べると、対象の決め方は大きく5つに分かれます。実家のある市がどのタイプかで、使えるかどうかの見通しが立ちます。

A. 市が危険と判定した空き家に限る

札幌市、仙台市、相模原市、名古屋市、岡山市、広島市、北九州市

市が現地を調べ、「特定空家等」「危険空家等」などと判定したものが対象。傷みが軽い空き家は対象になりにくい。ただし相模原市は、道路に2m以上接していない敷地(未接道)の空き家も対象

B. 古い空き家を広く対象にする

浜松市、神戸市、熊本市

建築年と、空き家であること・傷みの有無が中心。浜松市は、売却できないとの判定が必要

C. 狭い道沿い・密集市街地に限る

川崎市、京都市、大阪市、堺市

地区や接している道の幅で決まる。地区の外なら対象外

D. 耐震性の低い住宅を対象にする

千葉市、横浜市、静岡市、福岡市

建築年と耐震診断などで決まる。千葉市・横浜市・福岡市は空き家に限らない制度

E. 空き家の活用とセットにする

新潟市

跡地活用タイプは、未接道地を購入する人向け。購入費と、その土地にある空き家の解体費が対象。相続した家を相続人が自分で解体する場合は対象外

申請の前に確かめたいこと

確かめた市の制度に出てくる条件を、チェックリストにしました。すべての市に当てはまるわけではありません。

建物の条件

  • 市内にある建物か
  • 建築年が条件に合うか(1950年以前、1981年5月31日以前、1986年12月31日以前、2000年5月末以前など、市によって違う)
  • 1年以上使われていないことを条件にしている市か(相模原市、静岡市、浜松市、岡山市、熊本市など)
  • 戸建てか(長屋・共同住宅を対象外にする市がある。浜松市など)
  • 市の判定(特定空家等・危険空家等・耐震診断など)が必要か
  • 抵当権などの権利が設定されていないか(熊本市は、設定されている場合は全権利者の同意が必要。浜松市は担保権などが設定されていないことが条件)

申請する人の条件

  • 建物の所有者か(相続人を含めるかどうかは市による)
  • 共有の場合、ほかの共有者全員の同意を得ているか
  • 個人か(札幌市・仙台市・横浜市・川崎市・相模原市・静岡市・浜松市・名古屋市・熊本市は法人を対象外にしている。岡山市は申請者を個人に限っている)
  • 市税を滞納していないか

工事の条件

  • 建物をすべて取り壊し、更地にする工事か(札幌市・熊本市など。神戸市は門・塀・車庫なども原則すべて撤去)
  • 解体業者の条件に合うか(建設業許可や解体工事業の登録。北九州市・岡山市は市内の業者)
  • 年度内の期限(2月末ごろなど)までに、工事と完了報告を終えられるか

相続人どうしの同意や共有名義の整理が必要な場合、最終的な判断は司法書士・弁護士などに相談してください。

申請は、どの順番で進める?

この章のポイント

  • 見積もりのあと、すぐに契約しない
  • 市の判定に2週間〜2か月かかる例がある
  • 建設リサイクル法の届出と滅失登記も必要

ここに注意

補助を確かめた19市すべての制度で、補助の手続き(交付決定など)より前に解体業者と契約したり、着工したりすると、補助の対象外になります。神戸市は申請前、千葉市は申請前の着手、川崎市は補助対象確認の前の着手を対象外としています。

申請から補助金の受け取りまでの流れ

  1. 市の窓口に相談する予約制の市があります(神戸市、岡山市、名古屋市の来所相談など)。浜松市は事前相談が必須です。広島市は、申込書を出す前に建築指導課と協議するよう求めています。
  2. 市の判定・調査を受ける判定が必要な市では、結果が出るまで時間がかかります。札幌市は書類提出から約2週間、仙台市は約3週間、北九州市は1〜2か月程度としています。
  3. 解体業者から見積もりを取る見積書は交付申請の添付書類になります。横浜市は、見積額が100万円以上なら2者以上の見積書が必要です。この段階では契約しません。
  4. 補助金の交付申請をする大阪市は、工事の契約予定日の40日以上前の申請が必要です(申請の手引き)。
  5. 交付決定の通知を受け取る大阪市は40日以内(申請の手引き。市のページでは40日程度)、浜松市は30日程度、福岡市は約1か月かかる場合があるとしています。
  6. 解体業者と契約し、着工する着手届を求める市があります(相模原市は着工後10日以内)。
  7. 工事を終え、完了報告をする大阪市は2027年2月26日まで、横浜市は2027年2月末まで。北九州市は完了の翌日から20日以内か2月10日の早いほうです。
  8. 補助金を請求し、受け取る大阪市は、正しい請求を受けてから30日以内に支払うとしています(申請の手引き)。

解体工事の前後に必要な届出

補助とは別に、法律で決まった手続きもあります。

建設リサイクル法の届出(工事の前)

着手する日の7日前までに、発注者が届け出る

床面積の合計が80㎡以上の建築物の解体工事が対象(建設リサイクル法第10条、同法施行令第2条)。届出先は法律上は都道府県知事。実際の窓口は地域で異なるため、建物のある市区町村の建築担当で確かめる

建物の滅失登記(工事の後)

滅失の日から1か月以内に申請

表題部所有者または所有権の登記名義人が申請する(不動産登記法第57条)

届出や登記の手続きに不安がある場合、最終的な判断は土地家屋調査士・司法書士などに相談してください。

年度の後半に申請する場合の注意

札幌市は2026年度の受付期間(9月30日まで)を終え、千葉市・新潟市も今年度の受付を終えています。静岡市は当初予算分の受付を終え、補正予算の議決後に今後の受付を案内するとしています。

神戸市は、2026年9月末時点で予算上限額の64%に達したと公表しています。相模原市は事前調査の申込を10月末日まで、北九州市は判定依頼を12月21日までとしています。年度の後半に考える場合は、まず受付が続いているかを市の窓口で確かめてください。

解体すると、土地の固定資産税はどう変わる?

この章のポイント

  • 住宅用地特例は1月1日時点の状態で判断
  • 解体して更地にすると特例から外れる
  • 勧告を受けた管理不全空家・特定空家も特例が外れる

解体すると、住宅用地特例から外れます

住宅用地特例は、住宅が建っている土地の固定資産税を軽くする仕組みです。国土交通省の資料では、200㎡以下の部分は6分の1に、200㎡を超える部分は3分の1に減額されます(地方税法第349条の3の2。200㎡は住宅1戸あたりで数えます)。

固定資産税の賦課期日は「当該年度の初日の属する年の一月一日」です(地方税法第359条)。秋田市の案内では、この特例を受けるには1月1日現在で土地を住宅の敷地として利用していなければならず、住宅を取り壊すと特例が適用されなくなると説明しています。

たとえば年末に解体を終えると、翌年1月1日には更地になっているため、翌年度から特例が外れ、土地の固定資産税が上がる場合があります。建物の固定資産税はなくなりますが、秋田市の案内では、住宅にかかっていた税額の減少分よりも土地の税額の上昇分の方が大きかったためと思われる、と説明している例があります。

千葉市のように、増えた分を減免する市もあります

千葉市は、1年以上空き家になっている住宅を除却した土地について、除却の翌年度1年度分の固定資産税等のうち、住宅用地特例の解除などで増えた分を減免する制度を2026年8月1日に始めました。法人所有の土地や、空家法の勧告を受けていた場合などは対象外です。

同じような制度があるかは、土地のある市区町村の資産税の窓口で確かめてください。

放置していても、特例が外れる場合があります

2023年12月13日に施行された空家法の改正で、「管理不全空家」という区分ができました。国土交通省の資料では、市区町村長から勧告を受けた「特定空家」と「管理不全空家」の敷地は、住宅用地特例が解除されるとしています。

解体するかどうか迷っている間も、最低限の管理は続ける必要があります。空き家のまま置いた場合に起きることは、実家じまいは何から始める?で整理しています。

解体の時期や税額の見込みは、土地の状況や売却の予定で変わります。最終的な判断は、税理士や、土地のある市区町村の資産税の窓口に相談してください。

解体する前に、売却や税金の特例と比べるには?

この章のポイント

  • 空き家の売却特例は「取り壊して売る」場合も対象
  • 取り壊して売る場合、家と敷地で要件の期間が違う
  • 国庫帰属は、建物がある土地では申請できない

補助の条件に合わない場合や、自己負担が重い場合は、解体せずに手放す方法も比べておくと判断しやすくなります。

古家付きのまま売る

  • 向いている場合:建物が古くても、土地に一定の需要がある地域
  • 注意点:解体費を見込んで価格の交渉をされることがある

解体してから売る

  • 向いている場合:更地のほうが売りやすい地域
  • 注意点:解体後の固定資産税(前の章)と、売れるまでの期間を見込む

国に引き取ってもらう(相続土地国庫帰属制度)

  • 向いている場合:売れず、管理も続けられない土地
  • 注意点:建物がある土地は申請できないため、解体が前提になる

古家付きのまま業者に買い取ってもらう方法は、空き家買取の相場とデメリットで解説しています。

国に引き取ってもらう制度の要件や費用は、相続土地国庫帰属制度の使い方で解説しています。

浜松市の補助のように、売却できないと判定された空き家を対象にする制度もあります。補助を考える前に売却の査定を取っておくと、解体するかどうかを比べやすくなります。

空き家の売却特例を使うなら、取り壊したあとの使い方に注意

相続した空き家を売ると、一定の要件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円(2024年1月1日以後の売却で、家と敷地を相続した相続人が3人以上なら2,000万円まで)を控除できます(国税庁 No.3306)。2027年12月31日までで、かつ相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までの売却が対象で、家は昭和56年5月31日以前に建築されたものに限られます。

国税庁の記載では、家を取り壊してから敷地を売る場合、家は相続の時から取壊し等の時まで、敷地は相続の時から売却の時まで、事業・貸付け・居住に使われていないことが要件です。取壊し等の時から売却の時まで、建物や構築物の敷地に使われていないことも要件です。

家を残して売る場合は、家と敷地が相続の時から売却の時まで、事業・貸付け・居住に使われていないことが要件です。このほか、売却の時に家が一定の耐震基準を満たすこと(または売却した年の翌年2月15日までに耐震改修か取壊し等をすること)などの要件もあります。解体のあとで敷地を貸したり、建物を建てたりする前に、要件を確かめてください。

横浜市は、空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除を適用する場合でも、住宅除却補助を申請できると案内しています。ほかの市の扱いは、各市の窓口で確かめてください。

売却の流れや特例の要件は、相続した実家を売る流れと税金で詳しく解説しています。特例の要件は細かく、1つ欠けると適用されません。最終的な判断は、売買契約や解体の前に税理士・税務署などに相談してください。

相談先はどこ?

相談したいこと相談先
補助の対象になるか、受付が続いているか空き家のある市の担当窓口(一覧のリンク先に記載)
解体費用の見積もり建設業許可や解体工事業の登録を受けた業者(複数社から見積もりを取る)
売却した場合の価格不動産会社(査定)
解体後の固定資産税市区町村の資産税の窓口、税理士
空き家の売却特例税務署、税理士
建物の滅失登記法務局、土地家屋調査士
相続登記、共有名義の整理法務局、司法書士

補助の条件や受付状況は、年度の途中でも変わります。この記事は、2026年10月27日に各市の公式ページで確かめた内容です。税金や登記の扱いについて、最終的な判断は税理士・司法書士・土地家屋調査士などに相談してください。

よくある質問

Q1. 相続登記がまだでも、相続人が補助を申請できますか?

市によって違います。札幌市(建物所有者に相続人を含む)、仙台市(所有者に法定相続人を含む)、相模原市(所有者または相続人)、静岡市(所有者等に相続人を含む)、北九州市(所有者またはその相続人)は、相続人も申請できる対象として書いています。熊本市の申請の手引きでは、相続登記を済ませていなくても申請でき、戸籍などで相続を確かめる場合があるとしています。

一方、浜松市は、相続人または受遺者が所有者・共有者として登記されていることを条件にしています。相続登記は2024年4月1日から義務になっています。登記の進め方の最終的な判断は、司法書士などに相談してください。

Q2. 親の会社の名義の建物でも、補助を使えますか?

法人を対象外にしている市があります。確かめた市では、札幌市・仙台市・横浜市・川崎市・相模原市・静岡市・浜松市・名古屋市・熊本市が、法人を対象外にしています。川崎市は2026年4月の見直しで、対象を個人のみに変えました。

岡山市は、申請できる人を個人(所有者か、所有者の承諾を受けた個人)に限っています。一方、神戸市は個人・法人とも申請できるとしています。新潟市の跡地活用タイプ(未接道地を購入する人向け)は、法人の場合は未接道地の購入費が対象外です。

Q3. 家の中に家財が残ったままでも、補助の対象になりますか?

家財の処分費を補助の対象外にしている市があります。札幌市は残置物の処分費、名古屋市は家財の撤去費用、大阪市は建物内の残存物の撤去費、堺市は家財道具、浜松市は家庭ごみ・家電・家具などの一般廃棄物の処分費、北九州市は家財処分費等を対象外としています。

一方、熊本市の申請の手引きは、敷地内にある動産の除却・処分の費用を補助の対象経費に含めています。扱いは市によって違うため、見積もりのときに家財の処分を分けて書いてもらい、市に確かめてください。片付けの費用の目安は、遺品整理の費用相場で解説しています。

Q4. 自分や知り合いが解体しても、補助の対象になりますか?

確かめた市では、業者に頼む工事を対象にしています。札幌市・仙台市・浜松市・熊本市は、建設業許可(土木・建築・解体工事業)か、建設リサイクル法の解体工事業の登録を受けた業者を条件にしています。熊本市は、申請者本人による解体は対象外としています。

出典

執筆・編集:しまい支度編集部(編集方針)

最終確認日:2026年10月27日