墓じまい後の遺骨はどこへ?樹木葬・永代供養墓・納骨堂・合祀・散骨・手元供養を4つの軸で比較

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墓じまい後の遺骨の行き先6つ

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※2026年10月時点の情報です。

結論:墓じまい後の改葬先は、どの軸で選べばいい?

墓じまい後の遺骨の行き先(改葬先)は、次の4つの軸で比べると決めやすくなります。

  1. 費用:一度に払う額と、毎年の管理料があるか
  2. お参りのしやすさ:誰が、どのくらいの頻度で、どこから通うか
  3. 後継ぎが要るか:自分たちの次の代に管理を引き継ぐ必要があるか
  4. 遺骨を後から取り出せるか:合祀や散骨のあとは、元に戻せません

費用の目安は、合祀(合葬墓)が数万〜30万円ほど、樹木葬と納骨堂は平均70万〜80万円台です。墓石を建てる一般墓の平均152.0万円と比べると、低い水準です(いずれも後述の出典による)。

樹木葬や納骨堂など、後継ぎが要らない形が多く選ばれています。鎌倉新書の調査では、2025年に同社のお墓の情報サイト「いいお墓」経由で購入されたお墓の47.4%が樹木葬でした。合祀墓・合葬墓が16.4%、納骨堂が15.5%、一般墓は15.2%です。購入時に重視した点では「継承者不要」が38.8%、「お墓参りにアクセスのよいエリア」が38.4%でした。

墓じまいそのものの流れは墓じまいの進め方と手続き、費用の内訳は墓じまいの費用相場と内訳で解説しています。

この記事の目次
  1. 6つの改葬先を4つの軸で比べると、どう違う?
  2. それぞれ、どんな人に向いている?注意点は?
  3. 公営墓地からなら、同じ市の合葬墓へ移すと安くなる?
  4. 散骨を選ぶときは、何に気をつける?
  5. 家族で決めるときは、何から話し合う?
  6. 見学では何を確認する?チェックリスト
  7. 次に何をすればいい?
  8. よくある質問
  9. 出典

6つの改葬先を4つの軸で比べると、どう違う?

この章のポイント

  • 合祀(合葬墓)は3万〜30万円、樹木葬は平均71.7万円が目安
  • 合祀と散骨(全部をまいた場合)は、遺骨を後から取り出せない
  • いまのお墓を片付ける費用(約30万〜50万円)はこの比較に含まない

樹木葬

平均71.7万円(※1)

  • お参りのしやすさ:屋外。郊外型が多いが、都市部の区画もある
  • 後継ぎ:不要のものが基本(永代供養付き)
  • 遺骨を後から取り出せるか:区画による。骨壺のまま個別に納める型は期間中なら相談できる場合も。土に還す型・合祀型は不可

納骨堂

平均81.5万円(※1)

  • お参りのしやすさ:屋内で天候に左右されにくい。駅の近くの施設もある
  • 後継ぎ:不要の型が多い。承継できる型もある
  • 遺骨を後から取り出せるか:個別に安置している期間は可能な施設が多い。合祀後は不可

永代供養墓(集合・個別)

集合墓20万〜60万円、個別墓50万〜150万円(※2)

  • お参りのしやすさ:寺院・霊園の中。墓標や銘板がある
  • 後継ぎ:不要
  • 遺骨を後から取り出せるか:個別安置の期間中は可能な場合がある。期間後に合祀されると不可

合祀(合葬墓)

3万〜30万円(※3)。公営の例:神戸市5万円/体、泉佐野市10万円/体(※4)

  • お参りのしやすさ:共同の献花台などでお参りする
  • 後継ぎ:不要
  • 遺骨を後から取り出せるか:不可

散骨

委託5万〜10万円、合同10万〜20万円、単独20万〜30万円(※5)

  • お参りのしやすさ:決まったお参りの場所はない
  • 後継ぎ:不要
  • 遺骨を後から取り出せるか:不可(全部をまいた場合)

手元供養

業者や条件により異なる(見積もりで確認)

  • お参りのしやすさ:自宅で日々手を合わせられる
  • 後継ぎ:保管する人が必要。その人の後の行き先も決めておく
  • 遺骨を後から取り出せるか:手元にあるので可能

(参考)一般墓

平均152.0万円(※1)

  • お参りのしやすさ:墓石の前でお参りできる
  • 後継ぎ:必要
  • 遺骨を後から取り出せるか:可能(改葬の手続きが要る)

※1 鎌倉新書「第17回 お墓の消費者全国実態調査(2026年)」の平均購入金額。対象は2025年に「いいお墓」経由で購入した人(有効回答1,267件)。区画の広さや納める人数で大きく変わります。
※2 「いいお墓」(鎌倉新書)の解説記事「永代供養の費用は?」(2026年10月15日更新)の目安。
※3 「いいお墓」の解説記事「合祀墓の費用はいくら?」(2026年10月15日更新)の目安。
※4 神戸市「2026年度 神戸市立墓園の使用者募集」、泉佐野市「令和8年度 第2回 泉佐野市公園墓地(合葬式墓地)使用申込みのしおり」。
※5 「いいお墓」の解説記事「お墓がない場合の供養方法6選」(2024年10月10日公開)の目安。

墓じまい後の行き先6つ(樹木葬・納骨堂・永代供養墓・合祀・散骨・手元供養)を費用、お参り、後継ぎ、後から取り出せるかの4つの軸で比較

片付けの費用は別

この比較の費用には、いまのお墓を片付ける費用は入っていません。墓石の撤去や遺骨の取り出し、閉眼供養などの片付けの費用は、「いいお墓」の解説では約30万〜50万円が目安です(新しい納骨先の費用を含めた総額では35万〜150万円)。

行き先を示す道しるべと木、海のイラスト

それぞれ、どんな人に向いている?注意点は?

この章のポイント

  • 「永代供養」はお墓の種類ではなく、管理・供養の仕組み
  • 樹木葬・納骨堂にも、一定期間後に合祀される型や契約がある
  • 合祀は一度納めると取り出せない。家族の了解を先に得る

用語を一つ整理しておきます。「永代供養」は、お墓の種類ではなく、寺院や霊園が遺族に代わって管理・供養する仕組みのことです。

樹木葬や納骨堂にも、永代供養が付いたものが多くあります。この記事では、石碑や納骨室に納める型を「永代供養墓」と呼んでいます。

樹木葬:自然の中で眠らせたい人に

  • 向いている人:墓石を建てずに、樹木や草花を墓標にしたい人。後継ぎに管理を残したくない人。
  • 費用の目安:平均71.7万円(鎌倉新書 第17回調査)。

注意点

「樹木葬」という名前でも、中身はさまざまです。個別の区画に骨壺のまま納める型、一定期間後に合祀する型、最初から土に還す型があります。

何年後に合祀されるのか、契約前に確認します。郊外の霊園は、車がないと通いにくいことがあります。

納骨堂:通いやすさを重視する人に

  • 向いている人:雨の日や高齢になってもお参りしたい人。駅から近い場所を選びたい人。
  • 費用の目安:平均81.5万円(鎌倉新書 第17回調査)。

注意点

ロッカー式、仏壇式、自動搬送式などで、費用と雰囲気が大きく違います。建物の老朽化や災害への備え、経営主体の安定性も確認しておきたい点です。個別安置の期間が過ぎると合祀される契約が多くあります。

永代供養墓(集合・個別):寺院で供養を続けてほしい人に

  • 向いている人:お寺での法要や読経を続けてほしい人。しばらくは個別に安置したい人。
  • 費用の目安:集合墓20万〜60万円、個別墓50万〜150万円(「いいお墓」の解説)。

注意点

個別に安置される期間は、施設ごとに決まっています。「いいお墓」の解説では、集合墓は33回忌までが多いとされています。

個別安置の期間中に年間管理費がかかる施設もあります。檀家になる必要があるかも確認します。

合祀(合葬墓):費用と管理の負担を最も小さくしたい人に

  • 向いている人:費用を抑えたい人。今後お参りに通う家族が少ない人。
  • 費用の目安:3万〜30万円(「いいお墓」の解説)。納骨料や銘板への刻字料が別にかかる場合があります。

注意点

骨壺から遺骨を出して、ほかの方の遺骨と一緒に納めます。一度納めると、取り出すことはできません。

神戸市・泉佐野市の募集案内にも、返還や改葬はできないと書かれています。家族や親族の了解を先に得ておくことが大切です。

散骨:お墓を持たずに自然へ還したい人に

  • 向いている人:故人が海や自然への散骨を望んでいた人。お墓の管理をすべて終えたい人。
  • 費用の目安:委託5万〜10万円、合同10万〜20万円、単独20万〜30万円(「いいお墓」の解説)。

注意点

全部をまくと、手を合わせる場所がなくなります。親族の中には抵抗を感じる人もいます。

一部を手元供養や合祀に残す方法もあります。法律や条例の注意点は、後の章で説明します。

手元供養:遺骨を身近に置きたい人に

  • 向いている人:すぐに行き先を決めきれない人。故人を身近に感じていたい人。
  • 費用の目安:業者や条件により異なる(見積もりで確認)

注意点

保管する人が亡くなったあと、遺骨をどうするかを決めておく必要があります。湿気によるカビや、災害・紛失にも注意します。自宅の庭などに埋めることは、墓地以外への埋蔵を禁じた墓地埋葬法第4条に反するため、できません。

公営墓地からなら、同じ市の合葬墓へ移すと安くなる?

この章のポイント

  • 明石市は使用料を免除、ほかの3市は2分の1(半額)になる
  • 4市とも合葬のため、納めた遺骨は返還できない
  • 調べた105市で、墓じまい費用そのものへの補助金は0件

関西には、その市の墓地を返して、同じ市の合葬墓へ移すと、合葬墓の使用料が安くなる市があります。

兵庫県明石市(石ケ谷墓園・合葬式墓地)

  • 合葬墓の使用料(通常):直接合葬 55,000円/体
  • その市の墓地を返して移す場合:合葬室の使用料55,000円を免除(直接合葬なら実質0円)。石ケ谷墓園の一般墓地を返還し、同時に申し込む場合。記名板などの料金は別
  • 遺骨の返還:不可(合葬室に埋蔵した後)

兵庫県神戸市(鵯越合葬墓・合葬施設)

  • 合葬墓の使用料(通常):50,000円/体
  • その市の墓地を返して移す場合:市立墓園を返還する場合など、申請により2分の1を減免(25,000円/体)
  • 遺骨の返還:不可

滋賀県野洲市(さくら墓園・合葬墓)

  • 合葬墓の使用料(通常):100,000円/体
  • その市の墓地を返して移す場合:さくら墓園の区画を返還する場合、半額(50,000円/体)
  • 遺骨の返還:不可(理由を問わず返還不可)

大阪府泉佐野市(公園墓地・合葬式墓地)

  • 合葬墓の使用料(通常):100,000円/体
  • その市の墓地を返して移す場合:公園墓地(区画墓地)を返還する場合、半額(50,000円/体)
  • 遺骨の返還:不可

※明石市は「石ケ谷墓園 合葬式墓地 申込みのご案内」(2026年10月確認)、神戸市は「2026年度 神戸市立墓園の使用者募集」、野洲市は「さくら墓園合葬墓 主なQ&A」、泉佐野市は「令和8年度 第2回 使用申込みのしおり」による。

公営の合葬墓を考えるときは、次の点を確認します。

  • 申込みの資格:住民であることが条件の市が多くあります。神戸市は、市立墓園から改葬する人も対象に含めています。
  • 募集の時期:神戸市の合葬施設は通年で受け付けています。泉佐野市は募集期間を区切っています(令和8年度第2回は8月17日〜28日)。
  • 取り出せないこと:4市とも合葬のため、納めた遺骨は返還できません。神戸市の「個別安置施設」(10万円/体、10年)は、期間内なら返還・改葬ができます。
  • 墓所を返すときの還付:墓地を返すと、使用料の一部が戻る市もあります。

なお、関西2府4県の111市のうち105市を調べたところ、墓じまい費用そのものへの補助金は0件でした。あるのは、公営墓地の「使用料の還付」と「合葬墓の減額」です。市ごとの内容は墓じまいの補助金(関西2府4県)で一覧にしています。

散骨を選ぶときは、何に気をつける?

この章のポイント

  • 散骨を直接定めた法律はない。条例で規制する自治体はある
  • 厚生労働省のガイドラインは、業者を選ぶ目安にもなる
  • 必要な書類は、お墓のある市町村の窓口と散骨事業者に確認する

法律ではどう扱われている?

散骨を直接定めた法律はありません。

  • 法務省側の考え方:1991年(平成3年)に、法務大臣が記者会見で「刑法190条(遺骨遺棄罪)は社会的習俗や宗教的感情を守るもの。節度をもって葬送の祭祀として行われる限り問題はない」という趣旨を述べたとされています。ただし、地方自治研究機構の整理では、法務省が公式の文書でこの見解を示したものは確認できないとされています。
  • 厚生省(現・厚生労働省)側の考え方:1998年(平成10年)の「これからの墓地等の在り方を考える懇談会」報告書では、墓地埋葬法は葬法そのものを直接規制するものではないとしています。規制が必要なら、地域の実情に応じて自治体の条例で定めるのが適当、という整理です。

厚生労働省の「散骨に関するガイドライン」には何が書いてある?

令和2年度の厚生労働科学特別研究事業「墓地埋葬をめぐる現状と課題の調査研究」で、「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」がまとめられました。厚生労働省のホームページに掲載されています。事業者向けですが、依頼する側が業者を選ぶ目安にもなります。

主な内容は次のとおりです。

  • 焼骨は、形が分からないように粉状に砕く
  • 海では、海岸から一定の距離以上離れた海域で行う
  • 陸では、あらかじめ特定した区域で行う(河川や湖沼は除く)
  • 地域の住民、土地の所有者、漁業者などに配慮する
  • プラスチックなど、自然環境に悪い影響を与える副葬品は投げ入れない
  • 約款を整えて公表し、文書で契約し、費用の明細を付ける
  • 散骨後に散骨証明書を交付する
  • 船上ではライフジャケットを用意するなど、参列者の安全に配慮する
  • 自治体の条例やガイドラインを守る

条例で規制している自治体はある?

あります。地方自治研究機構の整理(令和4年9月時点)では、北海道長沼町、北海道岩見沢市、埼玉県秩父市、静岡県熱海市・伊東市・御殿場市、神奈川県箱根町などが条例を設けています。散骨を禁止する、散骨場の経営に許可を求める、届出制にする、といった内容です。

ここに注意

この一覧に関西の自治体は入っていません。ただし、条例は新しくできることがあります。散骨する予定の海域や土地がある市町村に、事前に確認してください。

墓じまいして散骨するとき、改葬許可は要る?

総務省東北管区行政評価局の資料では、焼骨を自宅に安置する場合や散骨する場合は、市町村長の改葬許可は必要ないとされています。一方で、尼崎市の「改葬許可申請の手引き」のように、墓地から墓地への移動でない場合は相談するよう求める市もあります。お墓のある市町村の窓口と、散骨事業者に、必要な書類を確認してから進めてください。

改葬許可の手続きは改葬許可申請書の書き方と自治体別の窓口で解説しています。

家族で決めるときは、何から話し合う?

この章のポイント

  • 先に「誰が、どこからお参りするか」を決める
  • 合祀や散骨は元に戻せない。全員の了解をとってから選ぶ
  • 費用の分担は、金額が出る前に決めておく

1. 「誰が、どこからお参りするか」を先に決める

改葬先は、これからお参りする人の暮らしに合わせて選びます。次の点を書き出してみてください。

  • お参りする人は誰か(きょうだい、その子ども世代も含めて)
  • その人たちが住んでいる場所と、通う手段(電車か車か)
  • お参りの頻度(お盆・彼岸・命日など)
  • 将来、お参りする人がいなくなったときはどうするか

お参りする人の住まいが離れているなら、どちらか一方の近くか、中間の場所を選ぶ方法もあります。遺骨を分けて(分骨して)、2か所で供養することもできます。

2. 「取り出せない選択」は、全員の了解をとってから

合祀や散骨は、あとから元に戻せません。親族の中に反対する人がいる場合は、まず個別安置の期間がある永代供養墓や納骨堂を選び、期間後に合祀する方法もあります。

3. 費用の分担を、金額が出る前に決めておく

墓じまいの費用と改葬先の費用を合わせると、まとまった金額になります。分担の考え方には、たとえば次のようなものがあります。

お墓を継いでいる人が負担

  • 考え方:お墓の承継者(祭祀承継者)がまとめて払う
  • 話し合っておきたいこと:承継者の負担が大きすぎないか

きょうだいで均等に分ける

  • 考え方:人数で割る
  • 話し合っておきたいこと:遠くに住む人も同じ額でよいか

お参りの頻度に応じて分ける

  • 考え方:よく通う人が多めに出す
  • 話し合っておきたいこと:将来の管理料は誰が払うか

親の預貯金から出す

  • 考え方:親が元気なうちに本人の意向で決める
  • 話し合っておきたいこと:相続のときにどう扱うか

迷ったときの相談先

お墓などの祭祀財産を誰が継ぐか、費用を相続とどう関係させるかは、家族の事情で変わります。迷う場合は、司法書士・行政書士・税理士に相談してください。

見学では何を確認する?チェックリスト

この章のポイント

  • できれば、お参りする予定の人と一緒に見学する
  • 通いやすさ・費用・遺骨の扱い・供養と決まりごと・手続きを確かめる
  • 散骨は、約款の公表・海域の説明・散骨証明書の発行を確認する

資料だけでは分からないことを、現地で確かめます。できれば、お参りする予定の人と一緒に行きます。

通いやすさ

  • 最寄り駅やバス停からの距離、本数
  • 駐車場の有無と台数
  • 坂道や階段の有無、車いすで通れるか
  • 開園・開館時間、休みの日

費用

  • 契約時に払う総額(永代供養料・納骨料・刻字料などの内訳)
  • 年間管理料の有無と、払う期間
  • 人数を追加するときの費用
  • 解約したときに返金されるか

遺骨の扱い

  • 個別に安置される期間(何年、何回忌まで)
  • 合祀されるときに連絡があるか
  • 個別安置の期間中に取り出せるか、その条件
  • 粉骨した遺骨や、分骨した遺骨を受け入れるか

供養と決まりごと

  • 宗旨・宗派の条件、檀家になる必要があるか
  • 合同供養や法要の時期と内容
  • 線香・供花・お供え物をしてよいか
  • 経営主体(自治体・宗教法人・公益法人)と販売会社の名前

手続き

  • 改葬許可の申請に要る書類(受入証明書や使用許可証)を出してもらえるか
  • 契約書や約款を、契約前に持ち帰って読めるか

散骨の場合

散骨の場合は、約款の公表、散骨する海域の説明、散骨証明書の発行があるかを確認します。厚生労働省のガイドラインで事業者に求められている項目です。

次に何をすればいい?

  1. 家族で「誰がお参りするか」と「取り出せる選択にするか」を話し合う
  2. 公営墓地なら、市の合葬墓の減額や還付を確認する(墓じまいの補助金(関西2府4県))
  3. 候補を2〜3か所にしぼって資料を取り寄せ、見学する
  4. 改葬先が決まったら、改葬許可の申請へ進む(改葬許可申請書の書き方と自治体別の窓口)

よくある質問

Q1. 墓じまいをしたあと、遺骨はどこへ移す人が多いですか?

改葬先だけを調べた統計ではありませんが、鎌倉新書の「第17回 お墓の消費者全国実態調査(2026年)」では、2025年に「いいお墓」経由で購入されたお墓の47.4%が樹木葬でした。合祀墓・合葬墓が16.4%、納骨堂が15.5%、一般墓が15.2%と続きます。

改葬の件数自体も増えています。厚生労働省の衛生行政報告例では、令和6年度に約17万6千件と、平成26年度(約8万4千件)の約2倍です(総務省東北管区行政評価局の資料による)。

Q2. 永代供養と合祀は、何が違いますか?

永代供養は、寺院や霊園が遺族に代わって管理・供養する「仕組み」です。合祀は、ほかの方の遺骨と一緒に納める「納め方」です。

永代供養墓の中には、一定期間は個別に安置し、その後に合祀する型が多くあります。最初から合祀する型は費用が低い一方、遺骨を取り出せません。

Q3. 樹木葬にしたら、あとから遺骨を取り出せますか?

区画の型によります。骨壺のまま個別の区画に納める型なら、合祀されるまでの期間は相談できる場合があります。

骨壺から出して土に還す型や合祀型は、取り出せません。契約前に霊園へ確認してください。

Q4. 墓じまいして散骨する場合、改葬許可は必要ですか?

総務省東北管区行政評価局の資料では、散骨や自宅に安置する場合は、市町村長の改葬許可は必要ないとされています。ただし、市によって窓口での扱いが異なります。お墓のある市町村と散骨事業者に、必要な書類を確認してください。

Q5. 遺骨をしばらく自宅に置いておいても問題ありませんか?

自宅で保管すること自体は、法律で禁じられていません。行き先を決めるまで手元に置く人もいます。

ただし、庭などに埋めることは、墓地以外への埋蔵を禁じた墓地埋葬法に反するためできません。湿気によるカビや、紛失にも注意してください。

Q6. 公営の合葬墓は、市外に住んでいても申し込めますか?

市によって違います。神戸市の鵯越合葬墓は、市立墓園から改葬する人や、生前に市民だった方の遺骨を持つ人も対象です。

泉佐野市は、市内に住所や本籍があることなどを条件にしています。各市の最新の募集案内を確認してください。

出典

執筆・編集:しまい支度編集部(編集方針)

最終確認日:2026年10月24日