納骨堂の費用相場|タイプ別の目安と管理費・デメリットを解説

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※2026年10月時点の情報です。

結論:納骨堂の費用はいくら?

納骨堂の平均購入価格は81.5万円です。鎌倉新書の「第17回 お墓の消費者全国実態調査(2026年)」の数字で、2025年にお墓の情報サイト「いいお墓」経由で購入した人が対象です。同じ調査で、樹木葬は71.7万円、一般墓は152.0万円でした。

  1. タイプ別の目安:位牌型10万〜20万円、ロッカー型20万〜80万円、自動搬送型80万〜150万円(ミツモアの解説記事)
  2. 年間管理費:施設によっては別にかかります。ミツモアの記事では年1万〜2万円程度
  3. 期間後の合祀:個別に安置するのは期間中だけで、期間後に合祀される施設も少なくありません
  4. 公営の例:横浜市の自動搬送式は、30年で使用料と管理料の計781,000円

比べるときは、使用料だけでなく「管理費×使う年数」まで足した総額で見ます。墓じまいの流れは墓じまいの進め方と手続き、ほかの行き先との比較は墓じまい後の遺骨はどこへ?6つの行き先を比較で解説しています。

この記事の目次
  1. 納骨堂の費用はタイプでどう違う?
  2. 納骨堂の費用には何が含まれる?使用料・管理費・納骨料・刻字料
  3. 使用期間はどれくらい?期間が終わったらどうなる?
  4. 公営の納骨堂はいくら?政令市の例
  5. 納骨堂のデメリットは?運営主体と経営の安定性を確認しましょう
  6. 見学では何を確かめる?チェックリスト
  7. 墓じまいして納骨堂へ移すときは、何に気をつける?
  8. 相談先はどこ?
  9. よくある質問
  10. 出典

納骨堂の費用はタイプでどう違う?

この章のポイント

  • 平均購入価格は81.5万円(鎌倉新書の調査)
  • 合祀型以外は、10万円程度〜150万円程度まで幅がある
  • 施設によっては、別に年間管理費がかかる

納骨堂の費用は、平均81.5万円が一つの目安です。お墓の情報サイト「いいお墓」を運営する鎌倉新書の「第17回 お墓の消費者全国実態調査(2026年)」の数字で、2025年に「いいお墓」経由でお墓を購入した人が対象です(有効回答1,267件)。

同じ調査で、樹木葬は71.7万円、一般墓は152.0万円でした。納骨堂は、前回調査の79.3万円から少し上がっています。

ただし、合祀型を除くと、納骨堂はタイプによって10万円程度から150万円程度まで幅があります。事業者の解説記事にある目安は次のとおりです。

ロッカー型

20万〜80万円(ミツモア)/約20万円(ALSOK)

どんな形か:同じ大きさの扉付きの棚に、骨壺を納める

仏壇型

50万〜150万円(ミツモア)/約30万〜100万円(ALSOK)

どんな形か:上段が仏壇、下段が納骨スペースになった区画

自動搬送型

80万〜150万円(ミツモア)/約100万円(ALSOK。「可動型」として)

どんな形か:参拝ブースにカードをかざすと、保管庫から遺骨が運ばれてくる

位牌型

10万〜20万円(ミツモア)/約10万円程度(ALSOK)

どんな形か:遺骨は別の場所にまとめて安置し、位牌を並べてお参りする

合祀型(合葬式)

1万〜30万円(ミツモア。永代供養で他者と合葬する場合として)/約5万〜30万円(ALSOK。合祀墓として)

どんな形か:骨壺から出し、ほかの人の遺骨と一緒に納める

※出どころ:ミツモア「永代供養・納骨堂とは?」(2024年6月28日更新)、ALSOK「永代供養とは?」(2024年3月15日公開)。いずれも事業者の解説記事で、公的な全国調査ではありません。

  • 合祀型は、この記事で取り上げた政令市の公営の例では、1体あたり約2万〜12万円です(京都市の市内料金2万〜5万円、静岡市106,790円、横浜市の合葬式は使用料と60年分の管理料で121,000円)。
  • 施設によっては、上の金額とは別に年間管理費がかかります。ミツモアの記事では、年1万〜2万円程度が追加でかかるとされています。

価格の差は何で決まる?

ミツモアの目安でも、ロッカー型は20万〜80万円と幅があります。同じ記事では、納める遺骨の数や施設のタイプによって金額が変わるとされています。

自動搬送型は、広い土地を確保しにくい都心部に多く、機械や土地のコストから費用が高くなる傾向がある、という説明です。

広告の「◯万円〜」という表示を見るときは、何人分・何年分の価格かを確かめます。見積もりは、入る人数と個別に置く年数をそろえて比べると、違いがわかりやすくなります。

納骨堂の費用には何が含まれる?使用料・管理費・納骨料・刻字料

この章のポイント

  • 使用料・年間管理費・納骨料・刻字料の4つに分けて比べる
  • 横浜市の自動搬送式は、30年で使用料と管理料の計781,000円
  • 管理料を5年払わないと、使用許可の取消し対象になる市もある

見積もりや料金表は、次の4項目に分けると比べやすくなります。

使用料(永代供養料を含む場合あり)

  • 内容:区画を使う権利と、期間中の供養・管理の費用
  • 確認のポイント:タイプ別の目安は前の章のとおり。「1区画あたり」か「1体あたり」かを確認

年間管理費

  • 内容:建物や設備の維持費。毎年払うか、期間分をまとめて払う
  • 目安:ミツモアの記事では年1万〜2万円程度。公営の例では、横浜市日野こもれび納骨堂が年9,900円、岡山市灘崎納骨堂が年2,090円(5年分を前納)

納骨料

  • 内容:納骨のときの作業費・手数料
  • 確認のポイント:ALSOKの解説記事では、永代供養料のほかに納骨料や刻字料が必要な場合もあるとされています。金額は施設の料金表で確かめます

刻字料(銘板・名入れ)

  • 内容:扉や銘板、位牌などに名前を入れる費用
  • 確認のポイント:金額は施設の料金表で確認。2人目以降を追加するときの刻字の料金も確かめます

寺院の納骨堂では、檀家になることが条件かどうかや、納骨法要のお布施の扱いも確認しておきたい点です。

総額の例:横浜市「日野こもれび納骨堂」の自動搬送式

公営の自動搬送式の例を見てみます。横浜市の令和8年度の募集資料では、次の金額でした。

項目金額
使用料(使用期間30年)484,000円
年間管理料9,900円/年(30年分297,000円を申込み時に一括で払える場合があります。条件は申込みのしおりと募集室で確認してください)
30年間の合計781,000円

30年分の管理料は、使用料の6割ほどになります。民営の納骨堂でも、使用料だけでなく「管理費×使う年数」まで足して比べることが大切です。

管理費を滞納するとどうなる?

滞納したときの扱いの例

管理費を払わない状態が続くと、使用する権利を失う場合があります。

  • 厚生労働省(当時は厚生省)の通知「墓地経営・管理の指針等について」(2000年):管理料が支払われる間は権利が続く「管理料継続制」の例として、支払われなくなって例えば3年たった場合は使用権が消え、納骨堂や合葬墓に改葬するなどの定めが挙げられています。通知に添えられた墓地向けの標準契約約款でも、一定の年数管理料を払わなかった場合は、期間を定めて催告したうえで、書面で契約を解除できるとされています。
  • 横浜市:管理料が5年間納付されない場合、「横浜市墓地及び納骨堂に関する条例」により使用許可の取消対象となります。日野こもれび納骨堂の自動搬送式では、30年の期間が終わる時点で管理料の滞納があると、合同埋蔵墓へ移すこともできません。
  • 岡山市(灘崎納骨堂):管理料を5年間以上納付しないときは、使用許可を取り消すことがあるとしています。

親の代で契約した納骨堂を引き継ぐ場合は、名義人と連絡先の変更を早めに済ませておきます。請求書が届かないまま未納になるのを防げます。期間分の管理費をまとめて払える施設なら、一括払いも選択肢です。

使用期間はどれくらい?期間が終わったらどうなる?

この章のポイント

  • 期間を決めて個別に安置し、期間後に合祀する施設も少なくない
  • 公営の例では、1年単位から60年、期間の定めがない永年納骨まで、施設と区分で違う
  • 合祀した後は、遺骨を取り出せない

期間を決めて個別に安置し、期間が過ぎたら合祀するしくみの納骨堂は少なくありません。ミツモアの記事では、多くの場合は33回忌までで、期限が過ぎたら合祀されるとされています。

公営の納骨堂では、次のような期間の例があります。

横浜市 日野こもれび納骨堂(自動搬送式)

30年

期間が終わったら:使用料を払って更新する、遺骨を引き取る、合同埋蔵墓へ移す、から選ぶ

横浜市 日野こもれび納骨堂(合葬式)

60年(使用許可日から)

期間が終わったら:更新はなく、引き取りの申し出がなければ合同埋蔵墓へ移す

静岡市 愛宕霊堂(期限付収蔵)

1〜30年から選ぶ

期間が終わったら:更新できる

熊本市 桃尾霊堂(家族納骨壇)

10年

期間が終わったら:更新できる(更新使用料が必要)

京都市 深草墓園 納骨堂(短期納骨)

3年以内

期間が終わったら:期間更新などの手続きができる。期間満了日までに引き取りや期間更新などの手続きをしないと、遺骨を返還できなくなる場合がある

合祀の前に確認しておきたいこと

  • 合祀した後は、遺骨を取り出せません。横浜市の案内でも、合同埋蔵墓に埋蔵した後は遺骨の引取り(改葬)ができないと明記されています。
  • 期間をいつから数えるか:契約日からか、納骨日からか。横浜市の合葬式は「使用許可日から60年」です。2人目以降を納める予定がある場合は特に確認します。
  • 延長できるか、いくらかかるか
  • 合祀される場所:同じ敷地内か、別の場所か。お参りできるか。
  • 合祀の前に連絡が来るか:連絡先が古いままだと、知らせが届きません。

「納骨堂=永代供養」と思われがちですが、個別にお参りできるのは期間中だけ、という施設も少なくない点を家族で共有しておきます。

公営の納骨堂はいくら?政令市の例

この章のポイント

  • 横浜・京都・静岡・熊本・岡山の5市の使用料をまとめた
  • どの市も住所などの条件があり、募集の時期や枠もある
  • 京都市・静岡市の合葬式は返還不可。横浜市は期間後に引き取りを申し出られる

民営や寺院の相場と比べる材料として、政令市の公営納骨堂から5市の例をまとめます。いずれも各市の公式ページ・資料で確認した金額です。

横浜市 日野こもれび納骨堂(港南区):自動搬送式(30年)

  • 使用料:484,000円
  • 管理料:年9,900円(30年分297,000円を申込み時に一括で払える場合あり。条件は申込みのしおりと募集室で確認)
  • 主な条件:横浜市に住民登録があり、3か月以上住んでいることなど。1使用者につき1基。分骨した遺骨は申し込めない

横浜市 日野こもれび納骨堂:合葬式(60年)

  • 使用料:1体74,800円/2体149,600円
  • 管理料:1体46,200円/2体92,400円(60年分)
  • 主な条件:納める人を申込み時に決める。後から追加できない。遺骨は粉骨して専用の袋で納める(粉骨の費用は別にかかる)

京都市 深草墓園 納骨堂:永年納骨(合葬式)

  • 使用料:粉状焼骨は市内20,000円(市外40,000円)、その他の焼骨は市内50,000円(市外100,000円)
  • 管理料:案内に管理料の項目なし
  • 主な条件:申請者または故人が京都市民か元京都市民で、申請者が祭祀主宰者であること(元京都市民は市外料金)。遺骨は返還できない

京都市 深草墓園 納骨堂:短期納骨(3年以内)

  • 使用料:1体につき市内12,000円(市外24,000円)
  • 管理料:案内に管理料の項目なし
  • 主な条件:申込みの条件は永年納骨と同じ。期間中は手続きをすれば遺骨を返還してもらえる。期間更新などの手続きもできる

静岡市 愛宕霊堂(葵区):期限付収蔵

  • 使用料:1体1年につき5,330円(1年は、申請日から最初に来る3月31日まで)
  • 管理料:公式ページに記載なし
  • 主な条件:遺骨を祀るべき立場にあり、静岡市内に墓地を持っていない人など

静岡市 愛宕霊堂:永年収蔵(合葬方式)

  • 使用料:1体106,790円
  • 管理料:公式ページに記載なし
  • 主な条件:静岡市に住民登録がある人、または亡くなったときに静岡市民だった人の遺骨が対象。本人が永年収蔵を希望する場合は生前申込みもできる。遺骨は返還できない

熊本市 桃尾霊堂:家族納骨壇(6体分・10年)

  • 使用料:200,000円
  • 管理料:公式ページに記載なし
  • 主な条件:熊本市内に住み、遺骨を持っている人

熊本市 桃尾霊堂:短期納骨壇(1体分・1年)

  • 使用料:5,000円
  • 管理料:公式ページに記載なし
  • 主な条件:家族納骨壇と同じ

岡山市 灘崎納骨堂:1室

  • 使用料:市内200,000円/市外300,000円
  • 管理料:年2,090円(5年分の10,450円を前納)
  • 主な条件:使用許可の申請が必要。市内に住所がある人のほか、市内に本籍がある人・隣接する市町に住む人も申し込める(使用料は5割増)

参考:札幌市(平岸霊園)の納骨堂と合同納骨塚

札幌市の平岸霊園には、焼骨を一時的に保管する納骨堂のほかに、合葬式のお墓「合同納骨塚」があります。合同納骨塚の使用料は1体につき9,100円で、以後の管理料はかかりません。

市営霊園・墓地を返還(お墓じまい)する人は、札幌市民でなくても利用できます。納骨後の遺骨の引き取りはできません。

ここで挙げた公営の例は、前の章の事業者の目安と比べると低めの金額が多い一方で、次のような制約があります。

  • 住所の条件:市民であること、故人が市民だったことなどが求められます。
  • 募集の時期と枠:横浜市は原則として毎年9月に約1か月受け付けます。令和8年度分(9月1日〜30日)はすでに締め切られ、応募結果も公表されています。
  • 空きの状況:岡山市の金岡納骨堂のように、受付をしていない施設もあります。

納骨堂のデメリットは?運営主体と経営の安定性を確認しましょう

この章のポイント

  • 期間の限り・管理費・納められる量・お参りの決まりがある
  • 札幌市では、宗教法人の納骨堂が競売にかけられた例がある
  • 経営許可を受けた法人と、閉鎖時の遺骨の扱いを確かめる

ミツモアの記事では、駅から近い好立地の施設が多いことや、室内は空調が効きバリアフリーも整っていることが、納骨堂の良さとして挙げられています。一方で、次の点は契約前に知っておきたいところです。

  • 個別に置ける期間に限りがある:期間後に合祀されると、遺骨を取り出せなくなります。
  • 管理費が続く:使う年数が長いほど、総額が大きくなります。
  • 納められる量に上限がある:ミツモアの記事では、多くても4個までしか納められないケースが多いとされています。横浜市の自動搬送式は、7寸の骨壺2つ、または袋に入れた遺骨で4体分程度が入る大きさで、重さは銘板なども含めて11kgまでです。
  • お参りのしかたに決まりがある:横浜市の日野こもれび納骨堂では、線香やろうそくなど火気の使用は禁止で、参拝ブースの電気香炉で焼香します。持参した供物は持ち帰ります。
  • 建物の劣化や災害を考える必要がある:ミツモアの記事では、遺骨は建物内に保管されるため、建物の劣化を考慮しなければならないとされています。自動搬送型は機械を使うため、保守や故障時の対応も確認しておきたい点です。
  • 運営する法人の経営に左右される:経営が行き詰まると、遺骨を移さなければならなくなることがあります。

実際にあった事例:札幌市の納骨堂の経営破綻

報道された事例

報道では、札幌市東区のロッカー式納骨堂「御霊堂元町」の例が伝えられています(PRESIDENT Online 2022年10月29日と東洋経済オンライン 2023年6月30日の鵜飼秀徳氏の記事、マネーポストWEB 2022年10月31日、ビジネスジャーナル 2022年11月11日)。

  • 運営していたのは宗教法人白鳳寺で、2012年に開設された施設です。
  • 法人側は、赤字経営が続いて資金不足に陥っていたと説明しています。2021年11月に債権者が建物を差し押さえ、2022年7月の競売で札幌市の不動産会社が落札しました。
  • 2022年10月下旬に報じられると、利用者が詰めかけ、永代供養料などの返金や遺骨の返還を求めました。記事では、約1,000柱の遺骨が納められていたとされています。
  • 区画は約30万〜250万円で販売され、別に管理費がかかっていました(報道では年5,000〜1万2,000円程度)。開業から10年で、1,500基のうち売れたのは773基(52%)だったと報じられています。

この事例からわかるのは、「宗教法人が運営しているから安心」とは言い切れないことです。

経営の許可と、国の指針で確かめたいこと

納骨堂を経営するには、墓地、埋葬等に関する法律(墓地埋葬法)第10条により、都道府県知事(市や特別区では市長・区長)の許可が必要です。

厚生労働省(当時は厚生省)は、2000年12月に通知「墓地経営・管理の指針等について」を出しています。墓地の経営について、次の考え方が示されています。

  • 墓地の経営主体は、市町村などの地方公共団体が原則で、それが難しい場合でも宗教法人や公益法人などに限られる。
  • 墓地には永続性と非営利性が求められる。
  • 契約時には内容を十分に説明し、その前提として契約書と重要事項の説明書を作っておく。
  • 通知に添えられた墓地向けの標準契約約款の解説では、経営者である公益法人や宗教法人が解散した場合にも契約は終了することになる、とされている(約款には特に規定を置いていない)。

これを踏まえて、民営・寺院の納骨堂では次の点を確認します。

  • 経営許可を受けている法人の名前(販売窓口の会社と同じとは限りません)
  • 宗教法人の場合、どの宗派・本山に属しているか
  • 開設からの年数と、区画がどのくらい埋まっているか
  • 土地と建物は誰の所有か
  • 経営者が変わったり施設を閉じたりする場合に、遺骨をどう扱うかが規約に書かれているか

見学では何を確かめる?チェックリスト

この章のポイント

  • 費用・期間と合祀・運営・お参り・家族の5つで確かめる
  • 書面(重要事項の説明書と契約書)と現地の両方で見る

資料請求のあとは、できれば家族と一緒に見学します。次の項目を、書面と現地の両方で確かめると比べやすくなります。

費用

  • 使用料は1区画あたりか、1体あたりか。2人目以降の追加料金はいくらか
  • 年間管理費の金額と、支払う期間。一括払いはできるか
  • 納骨料・刻字料・法要のお布施が含まれているか
  • 途中で解約した場合、使用料や管理費は戻るか

期間と合祀

  • 個別に安置する期間と、その数え方
  • 延長できるか、延長の費用はいくらか
  • 合祀される場所と、合祀の前に連絡が来るか

運営

  • 経営許可を受けた法人の名前と、販売窓口の会社
  • 重要事項の説明書と契約書を受け取れるか
  • 施設を閉じる場合の遺骨の扱いが規約にあるか

施設とお参り

  • 開館時間、年末年始やお盆の混み具合
  • 線香・供花・供物の扱い
  • 駅からの距離、駐車場、段差やエレベーター
  • 骨壺の大きさや、納められる体数の上限

家族

  • 承継者が必要か。承継者がいなくなったときの扱い
  • 宗派の条件、檀家になる必要があるか
  • きょうだいや親族が、合祀を含めて了解しているか

墓じまいして納骨堂へ移すときは、何に気をつける?

この章のポイント

  • 納骨堂へ移すことは法律上の「改葬」で、許可が要る
  • 移す遺骨の数と、区画に納められる量を先に確かめる

今あるお墓から納骨堂へ遺骨を移すことは、墓地埋葬法でいう「改葬」にあたります。今、遺骨がある場所の市町村長の許可が必要です。

申請書には、今のお墓の管理者が作る埋蔵の事実を証する書面を添えます。そのほかに、新しい納骨先の受入証明書などを求める市町村もあります。たとえば船橋市は、改葬先の墓地管理者が発行する「受入れ証明書」のコピーを求めています。

全体の流れは墓じまいの進め方と手続き、申請書の書き方は改葬許可申請書の書き方にまとめています。

納骨堂へ移す場合は、次の点を先に確認しておくと安心です。

  • 移す遺骨の数と、区画の上限:古いお墓には、複数の遺骨が納められていることがあります。区画に入りきらない場合は、粉骨して容量を減らすか、一部を合祀にするかを考えます。
  • 骨壺の大きさ:お墓から出した骨壺が、納骨堂の棚に入らないことがあります。
  • 改葬向けの枠:横浜市の日野こもれび納骨堂のように、生前・改葬用の枠を別に設けている施設もあります(令和8年度の自動搬送式は500基)。
  • 分骨の扱い:横浜市のように、分骨した遺骨は申し込めない施設があります。

納骨堂以外の行き先(樹木葬・永代供養墓・散骨など)とも比べたい場合は、墓じまい後の遺骨はどこへ?6つの行き先を比較を参考にしてください。墓じまい側の費用は墓じまいの費用相場と内訳で解説しています。

なお、編集部で関西2府4県の111市のうち105市を2026年10月に調べたところ、墓じまい費用そのものへの補助金は見つかりませんでした。あるのは、公営墓地の「使用料の還付」と「合葬墓の減額」です。市ごとの内容は墓じまいの補助金は関西にある?で一覧にしています。

相談先はどこ?

  • 公営の納骨堂:各市の担当課や、霊園・納骨堂の管理事務所(横浜市は健康福祉局企画部環境施設課、熊本市は健康福祉政策課など)
  • 民営・寺院の納骨堂:施設に直接問い合わせ、資料と料金表を取り寄せて見学する
  • 契約や解約のトラブル:消費者ホットライン「188」。最寄りの市町村や都道府県の消費生活センターなどを案内してもらえます
  • 相続や祭祀の承継が関わる場合:司法書士・行政書士・税理士などの専門家

複数の施設の資料を取り寄せ、同じ条件(入る人数・個別に置く年数・管理費を含む総額)で比べると、違いがわかりやすくなります。

よくある質問

Q1. 途中で使うのをやめたら、払った使用料は戻りますか?

施設の規約によります。横浜市の日野こもれび納骨堂では、自動搬送式の使用料は、使用許可日から5年以内に返還した場合に限り半額が戻ります。管理料は戻りません。合葬式は、使用料も管理料も一切戻りません。

民営・寺院の納骨堂でも、解約したときの返金の有無と条件を、契約前に書面で確かめてください。

Q2. 納骨堂に納めた遺骨を、あとで別のお墓に移せますか?

個別に安置されている間なら、移せる施設があります。たとえば京都市深草墓園の短期納骨は、期間中は手続きをすれば遺骨を返還してもらえます。

納骨堂から別のお墓や納骨堂へ移すことも、墓地埋葬法の「改葬」にあたります。遺骨がある場所の市町村長の許可が必要です。合祀された後は取り出せません。

Q3. 納骨堂で法事(法要)はできますか?

施設によります。横浜市の日野こもれび納骨堂では、納骨のときも含め、参拝口などでの読経や法事はできません。法事をする場合は、約15名が入れる多目的室を予約します。

民営や寺院の納骨堂では、法要をどこで行えるか、僧侶を手配してもらえるかを見学のときに確かめてください。

Q4. 納骨堂にも承継者(跡継ぎ)は必要ですか?

区分によります。横浜市の日野こもれび納骨堂では、自動搬送式は承継が必要とされていますが、申込み時に、期間後は合同埋蔵墓へ移すことを選んだ場合は承継不要です。合葬式は承継が要りません。

民営の納骨堂でも、契約者が亡くなったあとの名義の引き継ぎや、承継者がいなくなったときの扱いを確かめておくと安心です。

出典

執筆・編集:しまい支度編集部(編集方針)

最終確認日:2026年10月25日