遺品整理はいつから?四十九日・相続放棄との順番と自分で進める手順

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※2026年10月時点の情報です。

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結論:遺品整理は、いつから始めればいい?

遺品整理をいつまでに始める・終えると定めた法律はありません。始める時期は、次の3つで決まります。

  1. 相続放棄をするかどうか:放棄を少しでも考えているなら、家財を処分する前に弁護士・司法書士に相談します。放棄の申述は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内です。
  2. 家を明け渡す期限があるか:賃貸住宅や施設なら、貸主・管理会社や施設との契約を先に確かめます。
  3. 家の行き先と手続きの期限:家を売る・解体する予定や、相続税の申告(10か月以内)、相続登記(3年以内)から逆算します。

どの場合も、最初の作業は処分ではありません。遺言書・通帳・権利証・契約書など、手続きに要る書類を探して残すことです。四十九日の法要は、親族が集まって形見分けや今後を話し合う機会にできますが、法律上の期限ではありません。

この記事の目次
  1. 遺品整理に、法律で決まった時期はある?
  2. 相続放棄を考えているときは、片付けの前に何をする?
  3. 四十九日・相続放棄の期限(3か月)までに、何をどこまで進める?
  4. 捨ててはいけないものは?手続きに要る書類のチェックリスト
  5. 自分で遺品整理を進めるときの手順は?
  6. 業者に頼むなら、いつ、どう依頼する?
  7. 親が賃貸住宅や施設に住んでいた場合は?
  8. 迷ったときは、どこに相談する?
  9. よくある質問
  10. 出典

遺品整理に、法律で決まった時期はある?

この章のポイント

  • 遺品整理そのものの期限を定めた法律はない
  • 片付けに関わる期限は、相続放棄の3か月
  • 時期は「放棄の判断」「明け渡し」「家の行き先」で決まる

この記事では、親が亡くなったあとに、家に残された物を片付けたり、分けたり、処分したりする作業を「遺品整理」と呼びます。

遺品整理そのものには期限がなく、期限があるのは、相続にかかわる手続きの側です。遺品整理の時期は、これらの期限と、家をいつまで使えるかによって決まります。

遺品整理の時期にかかわる、主な手続きの期限

死亡届

死亡の事実を知った日から7日以内

国外で死亡があったときは、その事実を知った日から3か月以内(戸籍法第86条)

相続放棄・限定承認

3か月以内

数え始め:自己のために相続の開始があったことを知った時。家庭裁判所で期間を伸ばしてもらえる場合がある(民法第915条)

準確定申告(亡くなった年の所得の申告)

4か月以内

相続の開始があったことを知った日の翌日から(国税庁 No.2022)

相続税の申告

10か月以内

被相続人が死亡したことを知った日(通常の場合は死亡の日)の翌日から。対象になる人のみ(国税庁 No.4205)

相続登記

3年以内

不動産を相続で取得したことを知った日から。2024年4月1日より前に相続したことを知った不動産で未登記のものは、2027年3月31日まで。過料は10万円以下の範囲内で裁判所が決定(法務省)

この表のうち、片付けの進め方に直接かかわるのは相続放棄です。家財を処分すると、相続放棄ができなくなるおそれがあるためです(次の章)。

それぞれの手続きを、いつ・どの順で進めるかは、実家じまいは何から始める?で12か月の工程表にしています。

時期を決める3つの条件

相続放棄を考えているか

考えているなら、方針が決まるまで処分しない

判断の材料として、財産と借金がわかる書類を探しておく

家を明け渡す期限があるか

賃貸住宅・施設は、契約で期限が決まる

貸主・管理会社や施設に、いつまでに・どこまで片付けるかを確かめる(7章)

家をどうするか

売る・貸す・解体する予定日から逆算する

持ち家に住み続ける人がいない場合も、家財の片付けそのものに法律上の期限はない

3つとも当てはまらなければ、相続人の予定に合わせて進められます。急ぐ理由がないときほど、先に書類探しと話し合いを済ませておくと、あとで探し物のやり直しを減らせます。

相続放棄を考えているときは、片付けの前に何をする?

この章のポイント

  • 家財を処分すると、単純承認とみなされるおそれ
  • 申述は3か月以内に家庭裁判所へ。印紙800円分
  • 放棄後も、家を占有していれば保存の義務がある

相続放棄を考えているなら、片付けの前に相談します

ここに注意

民法921条(法定単純承認)は、相続人が相続財産の全部または一部を処分したときは、単純承認をしたものとみなすと定めています(保存行為などは除かれます)。

家財を売ったり捨てたりすると、相続放棄ができなくなるおそれがあります。借金がありそうな場合や、放棄を少しでも考えている場合は、片付けを始める前に弁護士・司法書士に相談してください。

同じ第921条の第2号では、第915条第1項の期間内(原則3か月。期間を伸ばしてもらった場合はその期間)に限定承認または相続の放棄をしなかったときも、単純承認をしたものとみなされます。

形見分けや買取に出すことも含め、どの行為が処分にあたるか、最終的な判断は弁護士・司法書士などに相談してください。

相続には、3つの選び方がある

裁判所は、相続が開始した場合、相続人は次の3つのいずれかを選べると説明しています。

  • 単純承認:土地の所有権等の権利や借金等の義務を、すべて受け継ぐ
  • 相続放棄:権利や義務を一切受け継がない
  • 限定承認:相続によって得た財産の限度で、債務の負担を受け継ぐ(債務がどの程度あるか不明で、財産が残る可能性もある場合など)

判断の前に、財産と借金を調べる

民法第915条第2項は、「相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。」と定めています。財産と借金の手がかりは、通帳、郵便物、契約書などの書類です(4章のチェックリスト)。

裁判所は、3か月以内に相続財産の状況を調査してもなお、承認するか放棄するかを判断する資料が得られない場合には、期間の伸長の申立てにより、家庭裁判所がその期間を伸ばすことができるとしています。

相続放棄の申述は、どこに、いくらで出す?

項目内容(裁判所の案内)
申述する人相続人(未成年者・成年被後見人の場合は、法定代理人が代理)
期間自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内
申述先被相続人の最後の住所地の家庭裁判所
費用収入印紙800円分(申述人1人につき)+連絡用の郵便切手(裁判所ごとに異なる)
主な書類被相続人の住民票除票または戸籍附票、申述人(放棄する方)の戸籍謄本。続柄によって追加の書類が要る

放棄したあとも、家を預かっている間は保存の義務がある

民法第940条第1項は、相続の放棄をした者が、放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているときは、相続人または相続財産の清算人に引き渡すまでの間、「自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存しなければならない。」と定めています。放棄をしたあとでも、相続財産の全部または一部を隠したり、ひそかに使ったりすると、単純承認をしたものとみなされることがあります(民法第921条第3号)。

放棄をすれば実家のことに一切かかわらなくてよい、とは限りません。放棄するかどうか、放棄後に家財をどう扱うかの最終的な判断は、弁護士・司法書士などに相談してください。

民法第921条では、相続財産の全部または一部を処分したとき(保存行為などは除く)と、期間内(原則3か月。伸ばしてもらった場合はその期間)に限定承認または相続の放棄をしなかったときは、単純承認をしたものとみなされる。放棄のあとに相続財産を隠したり、ひそかに使ったりしたときも、みなされることがある(第3号)。

人が亡くなった家を売るときの告知と、遺品整理・特殊清掃の進め方は、人が亡くなった家の売却で整理しています。

四十九日・相続放棄の期限(3か月)までに、何をどこまで進める?

この章のポイント

  • 直後は処分より「探す・守る」
  • 四十九日の前後は、残す物を親族で話す機会に
  • 本格的な処分は、相続の方針が決まってから

次は、相続放棄の判断(3か月)と家の行き先を軸にした進め方の一例です(編集部の提案)。家の広さや、相続人が集まれる日によって変わります。

亡くなった直後〜2週間ごろ

処分はせず、「探す」と「守る」

  • 遺言書と、手続きに要る書類を探す(4章)
  • 戸締まりを確かめ、届いた郵便物を1か所にまとめる
  • 賃貸住宅・施設なら、貸主・管理会社や施設に連絡して契約を確かめる

目安(編集部の提案)

四十九日の法要の前後

相続人で、残す物と分け方を話す

  • 形見として残したい物の希望を出し合う
  • 相続放棄・限定承認を考えている人がいるかを確かめる
  • 家を残すか、売るか、解体するかの方向を話す

目安(編集部の提案)。四十九日は法律上の期限ではない

相続放棄の期限まで(原則、知った時から3か月)

相続の方針を決める

  • 相続放棄・限定承認をするなら、この期間内に家庭裁判所へ
  • 判断の材料が足りなければ、期間の伸長の申立てを検討する

進め方は目安(編集部の提案)。期限そのものは法律で決まっている(民法第915条第1項。伸ばしてもらった場合はその期間)

相続の方針が決まったあと

処分と、家の明け渡し・売却の準備

  • 自分で進める範囲と、業者に頼む範囲を決める(5章・6章)
  • 家を売る・解体する予定日から逆算して、作業日を決める

目安(編集部の提案)

四十九日の法要を区切りにするかどうかは、法律ではなく、家族や親族、菩提寺との関係で決めることです。相続放棄を考えている人がいる場合は、法要の前後でも処分は控えます。

四十九日の法要は法律上の期限ではなく、相続人で残す物と分け方を話す目安。相続放棄・限定承認の期限は法律で決まっていて、原則、知った時から3か月以内。この間に相続の方針を決め、放棄するなら期間内に家庭裁判所へ申述する。

相続人が複数いるとき、民法第898条第1項は「相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。」と定めています。遺産を分けるまでは、一人の判断で処分を進めず、相続人どうしで方針を共有してから進めます。

遺産の分け方や相続の手続きで迷う場合、最終的な判断は司法書士・弁護士・税理士などに相談してください。

捨ててはいけないものは?手続きに要る書類のチェックリスト

この章のポイント

  • 手続きに要る書類は、処分の前に1か所に集める
  • 遺言書は開けずに、家庭裁判所の検認へ
  • 公正証書遺言・法務局の保管・親名義の不動産は調べられる

片付けの最初の作業は、手続きに要る書類を探して、1か所にまとめることです。

国民生活センターの見守り新鮮情報 第525号(2025年10月30日)には、亡くなった父の家の不用品処分を業者に頼み、「大切な書類等は残しておく約束」だったのに、アルバムや回線のつながっている電話機まで処分されたという相談が載っています。業者が入る前に、自分たちで探しておくと安心です。

机の上の書類と印鑑のイラスト

手続きに要る書類のチェックリスト

遺言・相続

  • 遺言書(封印のある物は、家庭裁判所で開封する。封印がなく封筒に入っているだけの物も、開けずに家庭裁判所や専門家に相談するのが安全=編集部の提案。下の項目)
  • 公証役場や法務局に遺言を預けたことがわかる書類

お金

  • 預金通帳、キャッシュカード
  • 証券会社・保険会社・金融機関からの郵便物
  • 生命保険などの保険証券
  • 年金証書(日本年金機構の案内では、「年金受給権者死亡届(報告書)」と、未支給年金の請求の添付書類に「亡くなった方の年金証書」が挙がっています。日本年金機構に個人番号(マイナンバー)が収録されている方は、原則として死亡届を省略できます)

不動産

  • 権利証(登記済証)や登記識別情報通知
  • 固定資産税の納税通知書

借入れと契約

  • ローンやカードの明細、督促状など、借入れがわかる書類(相続放棄の判断材料)
  • 賃貸借契約書、施設の入居契約書
  • 携帯電話・公共料金など、毎月の支払いがわかる書類

税金と印鑑

  • 亡くなった年の収入がわかる書類(源泉徴収票、年金の通知など。準確定申告が必要な場合に使う)
  • 実印・銀行印などの印鑑

何の書類かわからない物も、その場では捨てずに箱にまとめます(編集部の提案)。税金の申告が必要かどうかは税務署や税理士に、不動産の名義の手続きは司法書士に相談できます。

手続きに要る書類は、処分の前に探して残す。相続放棄の判断には通帳・郵便物・契約書や借入れがわかる書類、遺言書は開けずに家庭裁判所の検認へ、年金証書は年金受給権者死亡届(報告書)と未支給年金の請求に、亡くなった年の収入がわかる書類は準確定申告に使う。

遺言書が見つかったら、開けずに家庭裁判所へ

検認の決まりと手続き(民法第1004条・第1005条、申立先と費用、検認が要らない遺言)

民法第1004条は、遺言書の保管者は相続の開始を知った後、保管者がいない場合は遺言書を発見した相続人が発見した後、遅滞なく家庭裁判所に提出して検認を請求しなければならないと定めています。封印のある遺言書は、家庭裁判所で相続人またはその代理人の立会いがなければ開封できません(同条第3項)。

検認を経ないで遺言を執行したり、家庭裁判所外で開封したりした者は、5万円以下の過料に処するとされています(第1005条)。

裁判所は、検認は「遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。」としています。申立先は遺言者の最後の住所地の家庭裁判所で、費用は遺言書(封書の場合は封書)1通につき収入印紙800円分です(郵便料は裁判所ごとに異なる)。

公正証書による遺言と、法務局で保管されている自筆証書遺言について交付される「遺言書情報証明書」は、検認が要りません。

遺言書が見つからないときは、公証役場と法務局で調べられる

公正証書遺言(公証役場)

全国どこの公証役場でも検索を申し出られる。無料

  • 遺言者の死後は、相続人等の利害関係人が申し出られる(生前は遺言者本人のみ)
  • 対象は平成元年以降に作られた公正証書遺言
  • 必要な物:遺言者が死亡した事実を証明する書類(除籍謄本等)、相続人であることを証明する戸籍謄本、本人確認の書類

出典:日本公証人連合会

法務局で保管された自筆証書遺言

遺言書保管事実証明書:1通800円

  • 請求できるのは、遺言者が亡くなった後の相続人・受遺者等・遺言執行者等
  • 相続人が請求すると、その遺言者の遺言書が保管されているかがわかる
  • 内容は遺言書情報証明書(1通1,400円)で確かめられ、家庭裁判所の検認は不要

出典:法務省

親名義の不動産を一覧で調べるには(所有不動産記録証明制度)

2026年2月2日から、「所有不動産記録証明制度」の運用が始まっています(旭川地方法務局の案内)。法務省の説明では、特定の被相続人が所有権の登記名義人として記録されている不動産を、一覧的にリスト化して証明書として交付する制度です。

相続人も請求でき、手数料は検索条件1件につき1通あたり、書面請求で1,600円(オンライン請求で郵送交付は1,500円、窓口交付は1,470円)です。ただし、登記記録上の氏名・住所と検索条件の氏名・住所が異なる場合などは、検索結果として抽出されないことがあるとされています。

相続登記の手続きについて、最終的な判断は司法書士に相談してください。相続した家を売るときの流れと税金は、相続した実家を売る流れと税金で整理しています。

自分で遺品整理を進めるときの手順は?

この章のポイント

  • 相続人で方針を決めてから始める
  • 「探す→残す物を決める→分ける→処分する」の順
  • 処分の方法は、実家のある市町村のルールで確かめる

総務省行政評価局の調査報告書(2020年3月)は、遺品整理サービスの「核のサービス」として、遺品を依頼者の手元に残すものと不用なものとに分ける「区分」と、それを故人宅から運び出し、しかるべきところに運ぶ「搬出」があるだろうとしています。

総務省行政評価局の調査報告書(2020年3月)は、遺品整理サービスの核として、遺品を手元に残すものと不用なものとに分ける「区分」と、故人宅から運び出し、しかるべきところに運ぶ「搬出」を挙げている。書類探しと残す物の仕分けだけ自分たちで行い、搬出と処分を頼む方法もある。

自分で進める場合も、この2つを誰が、どこまでやるかを決めておくと、業者に頼む範囲がはっきりします。次は、自分で進めるときの順番の例です(編集部の提案)。

  1. 相続人で方針と分担を決める相続放棄をする人がいないか、家をどうするか、費用をどう分けるかを先に話します。
  2. 書類と貴重品を探す4章のチェックリストの物を探し、1か所にまとめます。
  3. 形見として残す物を決める写真・手紙・仏具など、相続人それぞれの希望を出し合います。
  4. 「残す」「譲る・売る」「捨てる」「保留」に分ける迷う物は保留の箱に入れ、次に集まるときに決めます。
  5. 処分する家庭ごみ・粗大ごみ・家電リサイクル・買取などを、物ごとに使い分けます。
  6. 最後に見落としを確かめる引き出しの奥や押入れの上段、物置など、見ていない場所がないかを確かめます。

処分の方法は、実家のある市町村のルールで変わります。粗大ごみ・家電リサイクル・買取・寄付の使い分けや、一度に多量のごみを出すときの自治体の案内は、実家の片付けはどこから?で整理しています。仏壇がある場合は仏壇の処分方法と費用をご覧ください。

自分で進めるか、業者に頼むかの目安

自分で進めやすい

実家に通える/物の量が少ない/明け渡しの期限がない

通える回数に合わせて、1回の範囲を場所で区切る

業者を考えたい

遠方で通えない/物の量が多い/明け渡しの期限が近い

書類探しと残す物の仕分けだけ自分たちで行い、搬出と処分を頼む方法もある

区分けは編集部の目安です。何度も通う場合は、交通費と日数も費用として、業者にまとめて頼む場合と比べます。

業者に頼むなら、いつ、どう依頼する?

この章のポイント

  • 依頼理由は「遠方」が最も多い(事業者の回答)
  • 書類探しと残す物の仕分けは、依頼の前に
  • 見積もりは複数社から取り、書面で比べる
業者に頼む理由の調査(総務省の報告書、事業者の回答)

総務省の報告書では、調査に協力した69事業者のうち、依頼者の事情について何らかの答えが得られた53事業者の回答として、依頼理由は「「遠方」であることが最も多く、「多忙」、「体力的に困難」、「疎遠」なども多い。」とされています。

これは事業者が把握している事情で、依頼者本人に聞いた調査ではありません。

依頼の前に済ませておくこと

  • 相続放棄をする人がいないかを確かめる(放棄を考えているなら、依頼の前に弁護士・司法書士に相談)
  • 手続きに要る書類と貴重品を探し出す(4章)
  • 残す物を決め、別の部屋にまとめるか、リストにして渡す

国民生活センターは見守り新鮮情報 第525号で、「残しておく遺品と処分する遺品を明確に分け、作業時はできるだけ立ち会うようにしましょう。」と呼びかけています。

見積もりは複数社から取り、書面で比べる

同じ号では、「必ず複数の事業者から見積もりをとり、契約内容や料金を比較しましょう。」としています。追加料金やキャンセル料の条件、ごみとして運び出す事業者の許可も、見積もりの段階で確かめます。

費用の目安は遺品整理の費用相場、許可の確かめ方と見積書で比べる項目は遺品整理業者の選び方で整理しています。明け渡しの期限がある場合は、見積もりから作業日までの日数も含めて予定を組みます。

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親が賃貸住宅や施設に住んでいた場合は?

この章のポイント

  • 明け渡しの期限と片付けの範囲は、契約しだい
  • 貸主・管理会社や施設に、まず契約を確かめる
  • 放棄を考えているなら、解約や運び出しの前に相談

親が賃貸住宅や高齢者施設に住んでいた場合は、部屋を明け渡す時期が、遺品整理の時期を決めることになります。いつまでに、どこまで片付けるかは賃貸借契約や入居契約によるため、まず貸主・管理会社や施設に契約内容を確かめます。

総務省の報告書が紹介する相談事例にも、「大家から期日までに退去するよう求められた」という例があります。

国土交通省は、単身の高齢者が亡くなったときに、契約関係と、部屋に残された家財(残置物)を円滑に処理できるよう、「残置物の処理等に関するモデル契約条項」を示しています。使用は法令で義務づけられたものではありません。親が入居のときにこうした契約を結んでいたかも、貸主・管理会社に確かめます。

相続放棄を考えているとき

賃貸住宅の解約や、部屋の家財の運び出しも、相続放棄を考えている場合は、手をつける前に弁護士・司法書士に相談してください。

契約の扱いや明け渡しの範囲で迷う場合、最終的な判断は弁護士・司法書士などに相談してください。

迷ったときは、どこに相談する?

相談したいこと相談先
相続放棄・限定承認、期間の伸長家庭裁判所、弁護士、司法書士
遺言書の検認遺言者の最後の住所地の家庭裁判所
公正証書遺言があるか全国の公証役場
法務局で保管された遺言、親名義の不動産の一覧、相続登記法務局、司法書士
準確定申告、相続税税務署、税理士
ごみの出し方、許可を持つ業者実家のある市町村の廃棄物担当の窓口
遺品整理業者との契約トラブル消費者ホットライン「188」(消費生活センターなど)

相続や税金がからむ判断は、家ごとの事情で変わります。最終的な判断は、弁護士・司法書士・税理士などに相談してください。

親が元気なうちに、物やお金、書類の整理を一緒に進めておく方法は、生前整理の始め方で紹介しています。

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よくある質問

Q1. 四十九日より前に遺品整理をしてもいいですか?

遺品整理の時期を定めた法律はないため、四十九日より前に始めること自体が禁じられているわけではありません。賃貸住宅の明け渡しなど、期限があるときは早めに進めることもあります。

ただし、相続放棄を考えている人がいるときは、時期にかかわらず処分の前に専門家に相談します。宗派や地域の習わしが気になる場合は、親族や菩提寺に確かめておきます。

Q2. 遺品整理と生前整理は、何が違いますか?

この記事では、親が亡くなったあとに相続人が進める片付けを「遺品整理」と呼んでいます。生前整理は、本人が元気なうちに、自分で物やお金、書類を整理しておくことです。

生前整理なら、手放すかどうかを本人が決められ、相続放棄の心配もありません。進め方は生前整理の始め方で紹介しています。

Q3. 写真や手紙は、いつ整理すればいいですか?

時間がかかるため、この記事では、ほかの場所が片付いてから、相続人で見る時間を別にとることをすすめます。迷う物は保留にし、急いで処分しません。

残し方の例(冊数を決める、データにする、分ける)は実家の片付けはどこから?のよくある質問で紹介しています。

出典

執筆・編集:しまい支度編集部(編集方針)

最終確認日:2026年10月27日